『パイレーツ・ロック』 ゴキゲンなもの、それは…

 こいつはゴキゲンな映画だ。
 楽しいし、笑えるし、ハッピーになれて、ロックンロールに合わせて踊りたくなる。
 ロックとポップス専門の海賊ラジオ局を描いた『パイレーツ・ロック』には、面白い映画の要素がテンコ盛りだ。


 この映画はコメディだ。『Mr.ビーン』の脚本家であるリチャード・カーティス監督は、笑いのセンスも抜群である。

 この映画は青春物だ。高校を退学になったカールの成長を描くだけでなく、羽目を外しまくりのオジサンたちもまだまだ若い。

 この映画はミュージカルだ。ラジオのDJがロックを流すだけではない。歌に合わせて物語が進み、登場人物も歌っている。

 この映画は犯罪物だ。当局に睨まれながらも、法の抜け穴を利用して海賊ラジオを続ける確信犯たちのしたたかさ。

 この映画はスパイ物だ。さすが007の国、女王陛下のためなら潜入捜査もお手のもの。

 この映画はダンス物だ。インド映画のような群舞はもちろん、ラジオのリスナーもDJも、いつも誰かが踊ってる。

 この映画は感動ドラマだ。そうなのだ、ラジオのDJは人と人との"つながり"の結節点なのだ。

 そしてもちろん、これは音楽映画だ。上映時間135分、活きのいいロックとポップスに身をゆだねよう!


 舞台は1966年のイギリス。
 なのにバックに流れるデヴィッド・ボウイの『レッツ・ダンス』は1983年の発売だ、なんて堅いことはいいっこなし。
 楽しくてお洒落でカッコいい曲なら、何でもアリだ。

 ひとつ確実に云えるのは、『パイレーツ・ロック』のサウンドトラックを買わなきゃいけないってこと。
 サントラ収録のロック、ポップスには、すでに持ってる曲も多いんだけど、この映画のノリに合った選曲、いやこの映画のノリを生み出した選曲を味わいたい。


パイレーツ・ロック [DVD]パイレーツ・ロック』  [は行]
監督・脚本・製作総指揮/リチャード・カーティス
出演/フィリップ・シーモア・ホフマン トム・スターリッジ ビル・ナイ ウィル・アダムズデイル トム・ブルック リス・ダービー ニック・フロスト クリス・オダウド アイク・ハミルトン ケネス・ブラナー ジャック・ダヴェンポート リス・エヴァンス
日本公開/2009年10月24日
ジャンル/[ドラマ] [青春] [音楽]
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【genre : 映画

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⇒comment

The Kinks

映画の冒頭にキンクスの「All Day And All Of The Night」が流れるところが大好きでした。全英中がラジオの前で盛り上がるという。

Re: The Kinks

Bell Bottom Bluesさん、コメントありがとうございます。
この曲のノリが、そして全英が応援していることを端的に表した映像が、この映画を一気に盛り上げますね。
実はこの映画、私はあまり期待していなかったのですが、この曲に乗せられましたv-291

大爆笑

意外と面白い イギリスコメディ フランスも面白いのありますが

一番面白かったのは「特典映像の削除部分」

ライバルの「海賊船」に侵入してラベルを張替えたり
お天気お姉さんを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメディーは意外とラストシーンが難しいが
これは良かったし

Re: 大爆笑

すわっと 優優さん、こんにちは。
DVDにはそんな特典映像があるんですか。それはまた面白そうですね。
本作を監督したリチャード・カーティスは、まだ監督作がこれと『ラブ・アクチュアリー』の二つしかありません。来年公開の三作目が楽しみです!
Secret

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