『プリズナーズ』の真のメッセージとは?

プリズナーズ [Blu-ray] 【ネタバレ注意】

 『プリズナーズ』は米国らしい映画である。
 監督のドゥニ・ヴィルヌーヴはカナダ出身だから、北米らしい映画と云ってもいい。
 本作の公式サイトには、「世界の魂を揺さぶった問題作」「ヒューマン・サスペンスの金字塔」と書かれている。たしかにそのとおりではあろう。
 しかし、日本と北米では魂の揺さぶられ方が違うのではないか。

 本作は少女の失踪事件を描いたサスペンスだ。
 少女の父親ケラー・ドーヴァー役をヒュー・ジャックマン、事件担当のロキ刑事役をジェイク・ギレンホールが演じるほか、達者な俳優陣が結集して、緊迫したドラマを展開している。
 中でも、主人公ケラー・ドーヴァーの行動には賛否両論あるだろう。もしかしたら批判的意見の方が強いだろうか。
 なにしろ、ケラーは少女誘拐犯人と目した若者アレックスを監禁し、拷問するのだから。

 本作は『プリズナーズ(原題:Prisoners)』という題名どおり、囚われ人が複数登場する。もちろん第一には誘拐されたとおぼしき少女たちだが、犯人扱いされて監禁されるアレックスもプリズナーだ。その他、たくさんの人が囚われの身になっている。
 とりわけむごいのがアレックスの扱いだ。娘を取り戻したい、犯人の口を割らせたいというケラーの気持ちは判らないでもないが、だからといって証拠もないのに痛めつけることが許されるだろうか。
 公式サイトが"「もし自分に同じことが起こったらどうする?」という極限のテーマ"と謳っているのも、父親のこの行動を指しているのだろう。

 だが、『プリズナーズ』の作り手は、「どうする?」なんて疑問形で映画を撮ってはいない。おそらく、どうすべきか信じるところがあって作品をつくっている。
 観客が喜怒哀楽に流れないように抑えた映像を積み重ねながら、一つのメッセージに作品を集約させている。
 以下では、本作のストーリーを追いながら、私にはこの作品がどう見えたかを紹介しよう。あくまで私の解釈に過ぎないが、本作はミステリーの要素もたっぷりだから、未見の方は読まない方がいい。


 映画は、キリスト教の祈祷文を唱えるところからはじまる。「主の祈り」と呼ばれるこの祈祷文は、キリスト教徒でなくても耳にしたことがあろう。ここではプロテスタント系で用いられる1880年訳を掲載しよう。本作のテーマはすでにここに語られている。

  天にまします我らの父よ、
  ねがわくはみ名をあがめさせたまえ。
  み国を来らせたまえ。
  みこころの天になるごとく
  地にもなさせたまえ。
  我らの日用の糧を、今日も与えたまえ。
  我らに罪をおかす者を 我らがゆるすごとく、
  我らの罪をもゆるしたまえ。
  我らをこころみにあわせず、
  悪より救い出したまえ。
  国とちからと栄えとは
  限りなくなんじのものなればなり。
  アーメン。

 アーメンまで唱え終えたところで、ケラーと息子ラルフは鹿を撃つ(「日用の糧を、今日も与えたまえ」)。
 その鹿の肉を手土産に、ドーヴァー家は近所のバーチ家を訪ねる。感謝祭の夕食会を開くのだ。

 ところが、家族や友人が集まって作物の収穫を神に感謝するその日に、両家の娘たちが行方不明になってしまう。
 ケラーは十字架を肌身離さず身に着けている敬虔なキリスト教徒だ。スクリーンには、ときにイエスの肖像が映し出され、この世のすべては神の思し召しであることが示される(「みこころの天になるごとく 地にもなさせたまえ」)。
 なぜこの子たちを行方不明にしたのか、と問うことに意味はない。神のなさることは、人間には計り知れないからだ。

 警察が娘たちを捜索する一方で、ケラーは独自の行動をとる。
 彼は普段から万一に備えて準備を怠らない人間だった。天災人災、何が起きても対処できるように、地下室に非常物資を蓄えていた。それはあたかも、箱舟を作って洪水に備えるノアのごとしである。
 ノアの他には誰も洪水に備えなかったように、ケラーだけが現場近くにいた若者アレックスを誘拐犯と睨む。
 ロキ刑事の働きで、警察は別の容疑者にたどり着くから、ケラーの行動は常軌を逸しているように見える。それでもケラーは神に許しを請いつつ(「我らの罪をもゆるしたまえ」)、アレックスを拷問で締め上げる。
 このあたりで、観客の多くはケラーに感情移入できなくなっているだろう。それほどケラーの仕打ちはひどい。

 しかし、ジェイク・ギレンホール演じるロキ刑事は、そのカッコよさにもかかわらず、その頭脳明晰さと行動力にもかかわらず、真犯人にたどり着けない。
 真犯人にたどり着くのは、なんと常軌を逸したように見えたケラーなのだ。

 もとより、ロキ刑事が真犯人にたどり着けるはずはなかった。
 なにしろ彼の名はロキ。ゲルマン神話の神である。ロキは知恵者だし、巨人スクリューミルから子供を守りもするが、しょせんは異教の神だ。
 ロキ刑事はフリーメーソンの指輪をはめており、また初登場のシーンでは干支について会話している。彼は「キリスト教ではないもの」を一身に負っているのだ。
 そんな彼の推理と行動では、真実にたどり着けない。ロキ刑事が犯人に迫るように見えるのも、ケラーの後追いでしかない。
 彼のフルネームをデイビッド・ウェイン・ロキとして、ダビデ(David)を含ませたのは、さすがに敵対者ではないことを示すためだろう。

 映画のクライマックス、ケラーと真犯人との対決において、観客はこれが神と悪魔の戦いであったことを知る。
 実子を癌で亡くした真犯人は、この世を支配し、実子を奪った神に反抗するために、神に代わって他人の子を奪っていたのだ。
 それ以前に、容疑者の持ち物から大量の蛇が出現したことで、事件の裏にサタンがいるのは明らかだった。蛇はサタンの化身である。真犯人の口からも、かつて蛇を飼っていたことが語られる。
 これは、子を失った悲しみから信仰心まで失ってしまった犯人と、子を失っても信仰心は揺るがなかったケラーとの戦いであり、神と悪魔の代理戦争なのだ。

 中盤で、飲んだくれの聖職者が連続殺人犯を殺したことが明らかになるが、彼が飲んだくれてる設定は観客をミスリードするためであり、真犯人が判明すれば、これも神と悪魔の戦いの一部であったことが判る。

 そして驚くべきことに、これほど悲惨な物語でありながら、振り返ってみれば本作は神の圧勝で終わっている。
 死んだのは信仰心を捨てた者、蛇(サタン)に魅入られた者だけであり、他の登場人物はみんな無事に家に戻れる(「悪より救い出したまえ」)。

 世に悲劇は多く、政府も警察も頼りなく見えるけれど、一番大切なのは神を信じることだ。
 なんとなれば、国と力と栄えとは、限りなく神のものであるのだから。


 キリスト教徒が多数を占める北米では、この映画のメッセージは極めて穏当なものだろう。
 聖書を持った白人をぶち殺す映画を撮るクエンティン・タランティーノのような監督もいるが、それとても偽善者の成敗であって、神や信仰の否定ではない。
 日本の公式サイトには「もし自分に同じことが起こったらどうする?」と書かれているが、本作が問いかけるのは、それでも信仰心を保てるか、ということなのだ。

 それは同時に、大きな悲劇に見舞われても信仰が支えになるということでもある。
 体系だった信仰を持たない多くの日本人には、何が支えになるのだろうか。

付記
 映画公開時の記事ではさすがに結末を詳述するのがためらわれたが、時間も経ったことなので結末の詳しい解釈を書き足した。2016年2月16日のコメントも併せてお読みいただきたい。


プリズナーズ [Blu-ray]プリズナーズ』  [は行]
監督/ドゥニ・ヴィルヌーヴ  脚本/アーロン・グジコウスキ
出演/ヒュー・ジャックマン ジェイク・ギレンホール ヴィオラ・デイヴィス マリア・ベロ テレンス・ハワード メリッサ・レオ ポール・ダノ
日本公開/2014年5月3日
ジャンル/[サスペンス] [ドラマ] [犯罪]
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【theme : サスペンス映画
【genre : 映画

tag : ドゥニ・ヴィルヌーヴヒュー・ジャックマンジェイク・ギレンホールヴィオラ・デイヴィスマリア・ベロテレンス・ハワードメリッサ・レオポール・ダノ

⇒comment

なるほど!

何か意味がありそうでうまく理解出来なかった事がスッキリしました。キリスト教的な暗示はなかなかわかりにくいですね。オープニングの刑事登場シーンは何か引っかかっていたんですが意味が分かってなるほど!です。

No title

初めまして。
本日観て、場面展開のカット加減の近年にない巧みさに感じ入ってたんですが。。
やはり原作ものは色々と描きたい場面が多いと想像しますが、
少し上映時間は長いように思いました。

たまたま昨日日本での凶悪犯罪(北九州や福岡での一家殺人事件)の詳細を
改めてなぞっいたもので、
キャッチコピーの通り「人ごとでない」を噛みしめてみる時、
この国の人々が積み重ねてきた哲学、でどう対処したらいいのか、、、
対比して考察できる一助になりました。

主に西洋人が言う、いわゆる信仰を身につけている者が多数派ではないにもかかわらず、
世界の中でも安全性は高い社会を形成している日本。
それを永く維持していくには何が必要なのか、と。

No title

Our father who art in heaven..... えっ、これではじまるの?まったく意表をつかれました。

次に、映画館の中ではありましたがこの祈りを同時に映画にあわせて英語でつぶやいてました。私にとっては埋め込まれた記憶ですから。。。続けて賛美歌が出てこなくて本当に良かった。もし登場していたら一緒に高らかに歌っていました。

Give us this day our daily bread.
And forgive us our trespasses,
as we forgive those
who trespass against us.

And lead us not into temptation,
but deliver us from evil.

このテーマを噛み締めた数時間でした。お見事な映画。また誘拐ものかあ、と鑑賞前は勝手に思い込んでいました。監督さん、ごめんなさい。こういう風にThe Lord's Prayer を使うとはねえ、しかも映画のスコープとフレームを決める冒頭に。気に入りました。

No title

(追記)改めて「別離」を鑑賞しました。イスラム世界にたいしてはある程度は経験的に知識があるので、宗教が生き方を規定することに驚きはありません。
宗教省があって宗教の学校に優秀な子どもが進学する。我が国では、ハリーポッターのような魔法省の魔法学校に通う子ども、つまりハリーたちのことは肯定的に見る(舞台設定が巧みですが)でしょうが、イスラム宗教省の宗教学校に通う子どもを肯定するのか、興味は尽きません。
そのいみで私たちも誰かが定めた構造とそこから発生する自然的なバイアスに取り囲まれた囚人でありましょう。
様々な風土土壌で人々がどのように対応し暮らしていくか。そのことを外側からこうやって他者として眺めるのは悪趣味的ではありますが、全ての暮らしパターンを誰もが経験できるわけではない以上、プリズナーズや別離のような映画は今後とも他者理解には欠かせないと実感です。

別離を観ると、宗教がバックボーンである地域や集団そして人々では、数千年前に定められた原理ではキレイに処理しきれないとおもわれる問題が生じてもそれなりに折り合いをつけて前に進んでいけるように見えます。もちろん、軋轢や悲鳴のようなものは聞こえてきますが。
宗教が精神のバックボーンとしてこの日本では機能していないのであれば、風土に基づいた制度的な縛りがかろうじて宗教の代わりをしてきたのかもしれません。それすら崩壊が目立つ現在は本当わたしたちはどこに行こうとしているのか。。久しぶりに「私たちって何?」と考えてしまいました。でもそれって自我の崩壊、思春期再来かな(笑)。

2つの映画を見比べておもう日本の良さというものは「行儀の良さ」にあるとおもいます。それ以外の特徴はえいが「レイルマン」によく表されているのでしょう。

Re: なるほど!

toriさん、こんにちは。
どの国の映画も、宗教を含めたその地域の文化の所産ですから、共通する知識がないと判りにくいところがありますね。
日本の作品で、不愉快な来客に激昂した主人が「塩もってこい!」と叫ぶのも、他国の人には意味が判らないかもしれません。

本作は宗教的背景を知らなくてもサスペンスとして充分面白いですが、キリスト教社会でこの作品をつくる意味を考えると、面白さもひとしおだと思います。
字幕には表れない細かなニュアンスもあるのかもしれませんね。

Re: No title

ととびさん、コメントありがとうございます。
本作はアーロン・グジコウスキのオリジナル脚本です。こんな優れた脚本でも何年も映画化されないものなんですね。

日本人も他国に負けず劣らず信仰心を持ち合わせているとは思うのです。
毎年きちんと初詣に行き、交通安全や合格を祈願してお守りを持ち歩き、七五三や厄年のような年齢ごとの宗教的イベントもおろそかにしない。とっても宗教的行為を大切にする人々だと思います。それは生活の中に深く浸透し、信仰心の発露であることを自覚する必要すらないほどです。

ただし、現代の日本では宗教団体の持っていた機能が失われている。ということを文化人類学者の上田紀行氏が指摘しています。
氏は、戦後の日本で宗教的役割を果たしたのは会社だった述べています。
すなわち、行動の規範を定め、人生に目標を与え、ほぼ一生にわたる居場所を与えるとともに、従業員だけでなくその家族まで面倒をみる共同体としての役割を果たしたのが会社でした。かつてはお寺や神社が担っていた役割を、高度経済成長期に会社が担った。そのため大衆と寺社との繋がりが薄れ、困りごとがあっても寺の住職さんに相談する人は減り、同じ会社の人や産業医に相談するようになった。
こうして伝統的宗教の存在感が薄れてしまったにもかかわらず、今や会社教も危機に瀕し、従業員を家族ぐるみで一生面倒みられる機関ではなくなってきた。
それが現代の日本人が直面している問題だと云うのです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20140227/260322/

今でも会社に(宗教的な面も含めた)共同体としての機能を求める人はいるでしょう。同時に、会社は従業員の人生を抱え込む機関ではないと考える人もいます。企業批判の中には、このような考え方のギャップに由来するものもあるような気がします。
危険なのは、たとえば米国の企業の仕組み等は移植しても、宗教は移植しない、といった中途半端な混ぜ合わせでしょう。米国のように会社とは別のところで宗教的満足が得られる社会なら、会社に宗教的な面も含めた共同体としての機能は必要ありません。その米国流の会社の考え方で、宗教団体としての日本の会社を置き換えてしまうと、日本人の信仰心は行き場をなくしてしまいます。

現実問題として、日本のすべての会社が会社教を存続させるのは無理でしょうから、これから日本人は会社ではないところで宗教的満足を得る必要があるのだろうと思います。
あるいは信仰心を克服して、真の無宗教で生きていくか。

上田紀行氏は、超高齢化社会となった日本では否が応でも死が身近になり、日本人が再び宗教と直接向かい合うだろうと述べていますが……。

Re: No title

ささらさん、コメントありがとうございます。
非公開コメントでしたので、細かい返事は控えますが、本作は大きな問題提起を含んでいると思います。
信仰心さえあれば、神は何でも許すわけではありません。ケラーは怪我させられるし閉じ込められもするし、これから法的な処罰も食らうでしょう。罰は下されるのですね。
歴史を振り返れば、神の名の下に残酷なことが行われもしましたが、それを神は本当に許していただろうか。そんなことも考えさせる映画でした。

No title

「別離」を観たくなって比較してみました。宗教がバックボーンとして人の行動に影響を与えている映画は邦画ではなかなか作れそうもないだけに、実はこの2つの映画を観ると気が引き締まります。この米国映画は神による救済(と罰も)を匂わせて、イラン映画はあくまで神の思し召すままでばらばらになっていくし。どちらも緊迫と緊張感。さてこれだけのものに匹敵する作品を日本は作れるのか、といったところかな、と。(誤動作で消してしまったようなので短くして再度)。

Re: No title

魚虎555さん、こんにちは。
「主の祈り」を呟いていたとはさすがですね。私は頭の方しか憶えておらず、鑑賞中はピンと来ていませんでした。
「主の祈り」をそらんじている人には、祈祷文をなぞる映画の展開がグッと来たでしょうね。
世界にはそういう人が20億人以上いるわけですが。

>本当わたしたちはどこに行こうとしているのか。。

日本の歴史は400年ごとに大きな変化を迎えている、という考え方がありますね。
平安京遷都で平安時代がはじまったのが西暦800頃。その400年後の西暦1200年頃に武家政権がはじまる。その400年後の西暦1600年頃に中世から近世に切り替わる。
とくに西暦1600年頃は、単に江戸幕府が成立したということではなく、石山本願寺が織田軍に滅ぼされることで、キリスト教社会やイスラム社会のような宗教原理に基づいた社会になる可能性が潰され、豊臣政権下で中国のような民衆のネットワーク的結びつきが失われ、現在に続くムラ・イエ中心の社会になっていく。
この400年間隔というのは、単に考えを整理するための方便に過ぎませんが、案外いいところを突いてるような気がしていて、さらに400年たった現在は、明治維新でも大日本帝国の滅亡でも変わらなかったムラ・イエ中心の社会がとうとう崩れ出しているように思います。
そんな変革期を私たちは生きているのではないでしょうか。
――まぁ、いつの時代の人も、自分たちは時代の変わり目を生きてると思っているのでしょうけど:-)

魚虎555さんがおっしゃるような「行儀の良さ」があるのも、これまでの日本が強い同質性を求められるムラ・イエ――すなわち「閉ざされた社会」だったからかもしれませんね。「閉ざされた社会」は、溶け込んだ人には居心地が良いのですが、外部との交流が下手という欠点があります。
これが今後も維持されるのか、別のものに取って代わられるのか、とても興味深いところです。

なるほどですねー

こんにちは☆
いつもTBばかりでお邪魔しております。
とても詳しい解説で、参考になりました。
まさか普通のサスペンスと思われる裏に、こんな宗教的なことが隠されていたとは・・・
文章中にお名前使わせていただいたこと、後からの報告になりすみません。
ありがとうございました。

Re: なるほどですねー

ノルウェーまだ~むさん、こんにちは。
こちらこそ、いつもTBでお邪魔させていただきありがとうございます。

宗教面から映画を観るのも面白いですね。
外国で『千と千尋の神隠し』の評価が高いのも、日本人は何を信仰しているのか判りにくい中で、『千と――』が日本の宗教をストレートに表現しているからかな、なんて思います。

この記事はあらすじをササッと書いただけなので、手を抜き過ぎかと反省していたのですが、参考にしていただいて光栄です。
今後ともよろしくお願い致します。

北米

と言っても、カナダとアメリカでは、雲泥の差があるやと思っているのですが、どうでしょうね。
カナダから見てのアメリカへの皮肉のような、批判のような、感じも致しました。
アメリカ自体がとらわれているのやも。

Re: 北米

sakuraiさん、こんにちは。
カナダ出身のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、内心では米国人のこんなところにはついていけないと思っているかもしれませんね:-)
ただ、本作はドゥニ・ヴィルヌーヴが企画したものではなく、何年も前に脚本が完成し、ブライアン・シンガーやアントワーン・フークアが監督するはずだったアメリカ映画です。他のアメリカ人監督が離脱したためにドゥニ・ヴィルヌーヴにお鉢が回ってきただけなので、あまり非アメリカ的な視線は持ち込んでないのではないでしょうか。
本作のプロデューサーたちがこれまで作ってきたのは『ローン・サバイバー』とか『しあわせの隠れ場所』とかなので、あまりアメリカを批判する企画を進める人たちでもない気がします。

No title

作品に対する評論が秀逸ですね。確かに日本人と欧米人とでは印象が大きく異なるでしょうね。

この作品を見終わった後に、自分の中でいろいろと整理したい部分があって、グルると、このブログに。

 我らに罪をおかす者を 我らがゆるすごとく、
  我らの罪をもゆるしたまえ。

アレックスと壁を隔てた前で座り込み、この前半部分(実際の語順は後半になりますが)をどうしても祈りのことばとして言えないで葛藤するケラー。この場面が印象的でした。この人は、困った時の神頼み的なご利益主義信仰者ではない。聖書信仰が生き方に反映されている人ですね。

Almighty God! Protect her!

穴倉の中での彼の祈りがロキの行動を通して、神にきかれますね。あの場面は、交通事故にあわないかどうかハラハラしましたw

ほかの皆さんもおっしゃるように、カメラワークも優れた作品ですね。

ところで、ケラー・ドーヴァーの”ドーヴァー”。

鳩はdove(ドーヴ)ですが、作品に登場する蛇との対象でしょうか。

聖書の中に

「鳩のように素直に、蛇のようにさとく(聡く)ありなさい」とあります。

ナドレックさんが、ロキの名前に触れていたので、ケラーの名前にも意味が込められているのかなと思いました。

中身の濃い良質の作品に出会えただけでなく、同じように良質の評論や他の方々のコメントに出会えてうれしいです。

Re: No title

Imolaさん、コメントありがとうございます。

ドーヴァーとは鳩のことではないかとのご指摘、得心しました。
「ケラー・ドーヴァー」の名前にも何らかの意味が込められているだろうと思いつつ、これだという解釈にたどり着かずにいました。
たしかに蛇に対置するとしたら鳩ですね。

いただいたコメントのおかげで、深く作品を理解することができました。
ありがとうございます。

はじめまして。コメント投稿失礼します。
宗教的観点からのサイドストーリー、とても感慨深いです!宗教にはすごく疎いのですが、ひとつひとつ解説されていたのですごく腑に落ちました。
そこで、もう一つ質問というか解釈をお聞きしたいのですが、物語の最後ではヒュー・ジャックマン演じる主人公(キリスト信者)がジェイク・ギレンホール・演じる刑事(無心論者?キリスト信者ではないもの?)に助け出される展開とほぼほぼ予想されますが、それにはどういった意図があるのだと考えますか?
事件を追う上でキリスト信者が絶対的というような流れでしたので結末だけ、そういった観点からは少し合点がいかないかなと思いました。

ラストの意味

さかすさん、初めまして。
コメントありがとうございます。

記事本文で最後のワンショットまで解説したつもりでしたが、さすがに結末についてはやんわりと示唆するにとどめたので判りにくかったかもしれません。

たしかに本作のラストをロキ刑事がケラーを助け出すものと解釈すると、なんだかちぐはぐな印象になりますね。
もう一度、本作のラストを振り返ってみましょう。

犯人が明らかになり、娘は救出されますが、ケラーは穴に閉じ込められたままです。
他の捜査員と一緒に現場にいたロキ刑事は、弱々しいホイッスルの音を耳にします。

映画はここで終わりますが、観客はケラーが穴の中でホイッスルを見つけたことを知っているので、ホイッスルを鳴らしているのがケラーであること、その音が地上にいる者の耳に入ったからには、ケラーは穴から救い出されて家に帰れるであろうことが容易に察せられます。

まず、ケラーが主人公であるにもかかわらず、穴に閉じ込められたまま最後まで姿を見せない点について述べておきます。とても主人公とは思えないような扱われ方ですが、これは当然の報いと申せましょう。
「主の祈り」に「我らに罪をおかす者を 我らがゆるす」とあるように、模範的なキリスト教徒であれば寛容に振る舞うべきでした。ところがケラーはアレックスにあまりにもむごい仕打ちをしました。たしかにアレックスは犯罪の片棒を担いでいましたが、だからといってケラーの行動が正当化されるわけではありません。アレックスを幽閉し、拷問にかけたケラーもまた、幽閉され、娘の生死が判らないという拷問を受けます。
誰によって? 表面的にはケラーを閉じ込めたのはホリーですが、もちろん本作のテーマを考えれば、神がホリーをして閉じ込めさせたのでしょう。神がケラーに罰を下したのです。

では、ケラーが救い出されるのはどういうことか。
ここでのポイントは、ロキ刑事がケラーを救い出すとしても、それはロキ刑事の捜査能力が高いからでもロキ刑事が努力したからでもなんでもないということです。ロキ刑事はたまたま穴のそばに居合わせただけで、たまたまホイッスルの音を聞くのです。ケラーがホイッスルを鳴らすのも、彼が機転を利かせてホイッスルを隠し持っていたりしたのではなく、穴に閉じ込められた彼のそばにたまたまホイッスルが落ちていたからです。それは、彼より前に閉じ込められた娘がたまたまそこに落としたのでしょう。

ですから、正確にはロキ刑事が主体的な行動によりケラーを助けるわけではありません。
娘が他ならぬその場所にホイッスルを落とすように仕向けた者がいます。穴の中のケラーをホイッスルに引き合わせた者がいます。ケラーが衰弱して弱々しい音しか出せなくなったにもかかわらず、そのかすかな音が聞こえる場所にロキ刑事を立たせた者がいます。ロキ刑事はケラーを助ける役回りをあてがわれただけなのです。

私は本文に次のように書きました。
---
そして驚くべきことに、これほど悲惨な物語でありながら、振り返ってみれば本作は神の圧勝で終わっている。
死んだのは信仰心を捨てた者、蛇(サタン)に魅入られた者だけであり、他の登場人物はみんな無事に家に戻れる(「悪より救い出したまえ」)。
---

「みんな無事に家に戻れる」の「みんな」にはケラーも含まれます。
信仰心を失わなかったケラーは、少々罰を食らうものの、悪から救い出してもらえるのです。神によって。
ケラーが救い出される描写を省くことで、本作はホイッスルの音がした後の出来事を観客に想像させます。そしてホイッスルの音が聞こえる場所にロキ刑事が立っていたという出来すぎの展開から、何者かの意図を感じさせます。
「主の祈り」には「みこころの天になるごとく 地にもなさせたまえ」とあります。
この世のすべてのことは神の思し召しということです。あのラストは信仰心の大切さをダメ押しするためにあるのだろうと、私は思います。

行き過ぎる恐ろしさ

Huluで観ました。観てから少し難解な所もあり サイトを拝見した次第です。 なるほど!そう言った宗教的な裏テーマ
(メインなのかな) が あったんですね。

神を信じるのは結構ですが、悪魔と闘う と言うのは、
ハルマゲドンが起き、(核戦争の様なもの)真の信仰者は生き残る? 神と共に復活するという事を本気で信じている
キリスト教原理主義者が 国を動かす 今のアメリカでは
恐ろしい事ですね。

その事を皮肉も込めて 監督が訴えているなら 良いですが

ありがとう。

何が言いたかったのだろうか…。と、映画を観た後思ってました。ですが、主さんの文章を読んで、スッキリしました。物語として、きちんと納得できました。誰かの解説等で、府に落ちたのは初めてです。コメントを読んでみたら、また納得しました。主さんだからの見解で、僕は納得できたのだと。ありがとうございます。

Re: 行き過ぎる恐ろしさ

heathenさん、こんにちは。
宗教には人々の心に平安をもたらし、共同体を安定させる機能がありますから、まずは平和な暮らしを実現する上で有用だと思います。
しかし同時に、人間は自分たちと他者とを線引きし、自分たちだけを贔屓するものなので、信仰の違いは線引きの絶好の材料になるのですね。かくして信仰に裏付けられた他者への抑圧がはじまってしまいます。
それは米国だけのことではないでしょうし、むしろ米国はその危険を自覚しているほうかもしれません。
先のコメントに書いたように、本作は行き過ぎた行為に対してきっちり罰を下しています。
本当に恐ろしいのは、行き過ぎがあるかもしれないことを自覚できない社会ではないかと感じます。

Re: ありがとう。

しんさん、コメントありがとうございます。
ここに書いたことはあくまで一つの解釈ですが、しんさんが本作を受け止める一助になれたなら嬉しいです。

No title

というか、刑事も随分常軌を逸してましたね
どんだけ他人の家にずかずか上がりこむんだよとw
 容疑者に至っては殺したも同じだし、あれは普通に懲戒通り越して禁固刑レベル
(まぁそれがアメリカの警察なんだろうが)

婆さんも脇が甘すぎ
実際問題、監禁で留めて置いて時間をかけて冷静に話を聞いたら
すぐ解決してただろうに
何か喋りかける→イライラする→拷問 そら無理ですわw
拷問器具作ったり、刑事への言い訳にはやたら頭が回ったのに実におしい
 (それで解決しても身も蓋も見所もない映画になっただろうがw)

推理、サスペンス面で見たらガバガバなのを宗教で誤魔化すってのは
こっちで言う社会派推理小説みたいなもんなのかねw

Re: No title

名無しさん@ニュース2ちゃんさん、こんにちは。
ロキ刑事は型破りな行動で観客を現場に導きながら、事件の解決はしない役どころですが、そこが上手く描かれていましたね。面識のない相手に突然干支で運勢の話をするなんて、干支を知らない人からすれば邪教の呪術師のように気味悪いでしょう。こいつが動き回ったらロクなことが起こらない、という感じがよく出ていたと思います。

私は推理、サスペンスで味つけした宗教映画として見ていたので、とても楽しめました。
冒頭の主の祈りは、まさに宗教映画であることの宣言でしたね。
Secret

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 今回私は映画レビューサイトCOCOさんの独占試写会に招かれた。客入りは若干空席の残る九割位だ。

ショートレビュー「プリズナーズ・・・・・評価額1600円」

囚われているのは誰か? 問題作「灼熱の魂」で、煉獄で苦悩する家族の壮大な悲劇を描き出した、ケベックの俊英ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のハリウッド進出第一作。 静かな田舎町で、サンクス・ギビングの日に幼い少女二人が失踪する。 目撃証言から容疑者として浮かび上がった男はしかし、証拠不十分で釈放されてしまう。 有力な情報は齎されず、時間だけが過ぎてゆく。 少女の父親は、釈放された容疑者が...

プリズナーズ/囚われているのは、誰だ。

プリズナーズPRISONERS/監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ/2013年/アメリカ 神よ、この罪をお赦しください 試写会で鑑賞。公開は5月3日です。オーストラリアの聖人ヒュー・ジャックマンが一味違うらしいっていうことだけ知っていました。 あらすじ:娘が失踪した。 感謝祭の日を友達家族と過ごしていたケラー(ヒュー・ジャックマン)だったが、ちょっと目を離したすきに幼い娘アナが失踪。...

プリズナーズ

【PRISONERS】 2014/05/03公開 アメリカ PG12 153分監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ出演:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴィオラ・デイヴィス 、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、メリッサ・レオ、ポール・ダノ 愛する娘を奪われた時、父が踏み越えた一...

『プリズナーズ』

心も監禁される。 愛する子供が誘拐された時、親としてどう行動するか。限られた情報の中で何が真実かも分からない、でも可能性があるならどんなことでもする。それが例え違法行 ...

プリズナーズ

アメリカ国民の誰しもが愛する家族と幸せなひとときを過ごす感謝祭の日、ペンシルヴェニア州の田舎町で幼い少女アナとジョイが失踪した。 若き刑事ロキは現場近くに不審なキャンピングカーを停車させていた青年アレックスを連行するが、証拠不十分で釈放することになってしまう。 アナの父親ケラーは、アレックスが犯人だと確信し、強硬手段に出るのだが…。 クライム・サスペンス。

プリズナーズ

この作品、前から楽しみにしてました。 これは・・・サスペンスだけど、とても重い作品でもありました。 監督が「灼熱の魂」の監督なんですね。なるほど〜 いや〜〜〜面白かった! ヒュー・ジャックマンが演じる父親が娘と友達の娘が突然姿を消す・・・ どこを探して...

『プリズナーズ』 (2013)

道徳心を揺さぶる、重厚ヒューマン・サスペンス! 後に尾をひく、観応えある重量級の犯罪ドラマであった。 本作は、『灼熱の魂』(10)で高評価をうけたカナダの俊英ドゥニ・ヴィルヌーヴのハリウッド進出作。その勝負をかける題材に大作アクションや原作モノではな...

プリズナーズ

ペンシルヴェニア州の田舎町。 感謝祭の日、工務店を営むケラー・ドーヴァー(ヒュー・ジャックマン) の娘が、隣人バーチ夫妻(テレンス・ハワード・ ヴィオラ・デイヴィス)の娘と一緒に忽然と姿を消してしまう。 警察は、現場近くで目撃された怪しげなRV車の持ち主アレックス(ポール・ダノ)を逮捕したが、10歳程度の知能しかないアレックスは、あえなく証拠不十分で釈放された。 難航する捜査...

プリズナーズ/PRISONERS

ヒュー・ジャックマン×ジェイク・ギレンホール 主演のサスペンス。 監督は、「灼熱の魂」(2010)でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、 本作でハリウッド・デビューを果たしたドゥニ・ヴィルヌーヴ。 娘を誘拐された男をヒュー・ジャックマ...

「プリズナーズ」☆信じるものは救われる

劇場鑑賞券が当たったので、出来るだけ早いうちに・・・・と思いたって行って来たyo 本当は珍しく公開前に届いていたから、初日に観たかったのだけど。

『プリズナーズ』 善人たちの犯罪

Prisoners(film review) ハリウッド映画といってもVFXのア

映画『プリズナーズ』 PRISONERS ネタバレでお節介な解説

今年1番という人もいる評判の高さに惹かれて、観てきました。 確かに良く出来た面白い映画でした、 が、 登場人物にポロリと無関係そうに呟かせたセリフを後で判明する事実の詳しい説明の代わりとしているような箇所が多く、少し時間をかけて頭を整理しないと、事件(物語)の全体像の把握が困難でした。 というわけで、個人的に情報を整理ついでに、折角だからブログにアップして他の人にも役立てても...

プリズナーズ/ヒュー・ジャックマン

ヒュー・ジャックマンの主演で誘拐された愛する娘を救い出すために危険を顧みずに犯人に挑む父親の姿を描いたクライム・サスペンス・ムービーです。監督が『灼熱の魂』のドゥニ・ ...

プリズナーズ

失くしたもの。替え歌。写真。

『プリズナーズ』

今日は『プリズナース』鑑賞 一昨日レイトショーで遅く帰ったので今日は早く帰りたくて18時上映開始の回に 仕事終わってすごく急いでなんとかギリギリでした(まあわかってたけど) ※以下感想です  ネタバレありですのでご注意ください  

「プリズナーズ」

パン兄弟の作品が、怖い怖いと言っていた舌の根も乾かない内に恐縮だが、この作品も相当怖かった。質の違う怖さ。むしろこちらの作品の方が現実的で生々しい分、怖さもひとしお。どことなく「ゾディアック」に作風が似てると思った。ジェイク・ギレンホール&迷宮犯罪繋がりか?というだけでなく、作品の質感が。ジェイク・ギレンホールっていい役者さんになったよね。タイプじゃないけど。昔はトビー・マグワイアとの区別が...

『プリズナーズ』

家族や友人が集まり食事を楽しむ感謝祭の日、ある田舎町で幼い少女が行方不明になる事件が発生。手がかりは乏しく捜査は難航。証拠不十分で釈放された第一容疑者(ポール・ダノ)の証言を聞いた父親(ヒュー・ジャックマン)は、犯人が誰なのか確信。娘の命を守るためには...

[映画『プリズナーズ』を観た(寸評)]

☆観る前は、なんか不愉快な展開になりそうなので、気が気じゃなかったのだが、結果として、意外に普通の作品になっていて、見終えて、ホッとした。    ◇  昨日、私の店の前の壁に若いお母さんが近寄ってきたので、私が窓から壁の下を覗くと、一歳半くらいの幼女がち...

プリズナーズ

 『プリズナーズ』を渋谷シネパレスで見ました。 (1)本作(注1)の評判が随分と高そうなので、遅ればせながらも映画館に足を伸ばしました。  ペンシルヴェニア州に住むケラー(ヒュー・ジャックマン)の一家は、近所のフランクリン(テレンス・ハワード)の一家と親密...

プリズナーズ

 予告編にも遭遇せず、予備知識ゼロで見たのですが、なんともハードなサスペンス。事件が動き出してからは、1分たりとも緊張をほどけず、鑑賞後はぐったりとなりました。上質のサスペンスなので、この手の映画が好きな人は、すぐに映画館にどうぞ。  作品情報 2013…

「プリズナーズ」演技派ヒュー・ジャックマンを見る

「プリズナーズ」★★★☆ ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、 ビオラ・デイビス、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、 メリッサ・レオ、ポール・ダノ出演 ドゥニ・ヴィルヌーブ監督、 153分 2014年5月3日公開 2013,アメリカ,ポニーキャニオン;松竹 (原題/原作:PRISONERS)

迷路~『プリズナーズ』

 PRISONERS  感謝祭の休日、ケラー・ドーヴァー(ヒュー・ジャックマン)の6歳の娘アナが、 友人のジョイとともに忽然と姿を消す。事件を担当するロキ刑事(ジェイク・ジ レンホール)ら、警察は近所に停まっていたRV車の持ち主・アレックス(ポール ・ダノ)を逮捕するが、証拠不十分で釈放されてしまう。  晩秋の田舎町で、愛娘を思うあまりに暴走する父親...

「プリゾナーズ」改め 「プリズナーズ PRISONERS」

随分前に見たのですが、アップがすっかり遅くなってしまいました。 タイトルといい、チラシの主演二人の表情といい、なんだか重そう…と思ったのですが、 いつも穏やかなヒュー・ジャックマンが行方不明になった子供を探して暴走する父親役、 今まで見たこともないジャック...

映画『プリズナーズ』を観て

14-44.プリズナーズ■原題:Prisoners■製作年、国:2013年、アメリカ■上映時間:153分■料金:1,800円■観賞日:5月25日、新宿ピカデリー(新宿) □監督:ドゥ二・ヴィルヌーブ◆ヒュー・ジャックマン◆ジェイク・ギレンホール◆マリア・ベロ◆ヴィオラ・デイヴ...

「プリズナーズ」、行方不明となった娘を追う、父親と刑事!

おススメ度 ☆☆☆ プリズナーズというタイトルだが、刑務所映画ではありません。 冒頭、鹿を射止める青年。父親の指導の下、育っていく。 そしてその鹿肉を持って友人の家へ。感謝祭の日だ。 父親と母親、青年と娘。友人宅には、夫婦と娘より一つ上の女の子が。 父親...

プリズナーズ 【劇場で鑑賞】

ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールが 共演したサスペンス映画「プリズナーズ」が公開 されましたので観に行ってきました。 プリズナーズ [Blu-ray] プリズナーズ 原題:PRISONERS 製作:2013アメリカ 作品紹介 『X-MEN』シリーズ、「レ・ミゼラブル」など…

プリズナーズ ★★★★

『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘拐され、自力で犯人を捕まえようと行動を起こす父親を演じるクライムサスペンス。ヒューのほか、事件を担当する警察官に『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、容...

プリズナーズ

愛する我が子を誘拐されたら…『プリズナーズ』を観てきました。 ★★★★ 娘を奪われ鬼子母神の如く容疑者を肉体的に精神的に追い詰めようとする父親の姿を観ていると、これは正義なのか悪なのか、しかも彼が犯人かどうか真相はわからないままなのに、当たり前にフツーに暮ら...

14-083「プリズナーズ」(アメリカ)

これは神との戦い  ペンシルヴェニア州ののどかな田舎町。感謝祭の日、工務店を営むケラーの6歳になる愛娘が、隣人の娘と一緒に忽然と姿を消してしまう。  警察は現場近くで目撃された怪しげなRV車を手がかりに、乗っていた青年アレックスを逮捕する。しかしアレックスは10歳程度の知能しかなく、まともな証言も得られないまま釈放の期限を迎えてしまう。  一向に進展を見せない捜査に、ケラーは指揮を執る...

プリズナーズ(Prisoners)

 2010年に発表した「灼熱の魂」が第83回アカデミー外国語映画賞にノミネートされ、世界的にも注目を集めたカナダ人監督ドゥニ・ビルヌーブのハリウッドデビュー作。娘を取り戻すため法をも犯す決意を固めた父親の姿を描いたサスペンススリラー。家族で幸せなひと時を...

プリズナーズ(2013)**PRISONERS

 愛する娘を奪われた時、父が踏み越えた一線とは。 MOVIX京都にて鑑賞。悠雅さんの感想を見て、これは観なければと思い、、、、。本日行って来ました。MOVIXは新たな会員制になるということで今までのようなシステムではなくなるらしく。1800円を出しての鑑賞。う〜...

プリズナーズ

怖い。。。

【映画】 プリズナーズ

「誘拐」シリーズの目玉はこれヒュー・ジャックマンが娘を誘拐された父親を、ジェイク・ギレンホールが事件を捜査する刑事を演じ『灼熱の魂』のドゥニ・ヴィルヌーヴが監督したサ ...

「プリズナーズ」 囚われた人々

「プリズナーズ」 (2013)アメリカ 原題/Prisoners 監督/ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演/ヒュー・ジャックマン ジェイク・ギレンホール ポール・ダノ メリッサ・レオ 他 感謝祭を迎えた平穏な田舎町で幼い少女二人が失踪する事件が起こる。 ロキ刑事(ジェイク・ギレンホール)らの捜査は少ない手がかりに難航してしまう。 少女の父親ケラー(ヒュー・ジャックマン)は、証...

『プリズナーズ』 ~信じる者だけ救われる~

2013年/アメリカ/153分 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:ヒュー・ジャックマン    ジェイク・ギレンホール    マリア・ベロ    テレンス・ハワード    ヴィオラ・デイヴィス    ポール・ダノ    メリッサ・レオ ■概要 原題は『Prisoners』。アメリカ製作による2013年のサスペンス・ドラマです。監督は『灼熱の魂』のドゥニ・ヴィルヌ...

プリズナーズ

PRISONERS 2013年 アメリカ 154分 サスペンス/ドラマ/犯罪 PG12 劇場公開(2014/05/03) 監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演: ヒュー・ジャックマン:ケラー・ドーヴァー ジェイク・ギレンホール:ロキ刑事 ヴィオラ・デイヴィス:ナンシー・バーチ マリア・...

プリズナーズ

【概略】 工務店を営むケラーの娘が友だちと出掛けたまま行方不明に。警察はある青年を拘束するも2日後に釈放され、ケラーは自らの手で娘の居場所を聞き出そうとするが…。 サスペンス 最愛の娘を取り戻したい一心で、法律とモラルの一線を踏み越えていく父親、粘り強い捜査によって新たな容疑者の存在を突き止めていく刑事。その事件の背後には、想像を絶する闇…。 一言でいうなれば胸が張り裂...

レベル高し、サスペンス

12日のことですが、映画「プリズナーズ」を鑑賞しました。 感謝祭の日、平穏な田舎町で幼い少女が失踪する。手掛かりは少なく、警察らの捜査は難航。 父親は証拠不十分で釈放された容疑者の証言に犯人であると確信し、自らの手で娘を助け出すため一線を超える決意して・...

プリズナーズ

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴィオラ・デイヴィス、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、メリッサ・レオ、ポール・ダノ 【解説】 『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘...

プリズナーズ

プリズナーズ [DVD](2014/10/02)ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール 他商品詳細を見る 【PRISONERS】 制作国:アメリカ  制作年:2013年 ペンシルヴェニア州で小さな工務店を営むケラー(ヒュー・ジャックマン) の幸せな日常は、突如暗転した。感謝祭の日、6歳の娘アナがひとつ 年上の親友と共に、忽然と消えてしまったのだ。まもなく警察は青年 アレ...

『プリズナーズ』

プリズナーズ 行方不明になった娘を救出する為、 警察が釈放した容疑者を拉致 監禁する父親... 【個人評価:★★★☆ (3.5P)】(自宅鑑賞) 原題:Prisoners
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