『裏切りのサーカス』は押井守版サイボーグ009だ
2009年、押井守監督は『サイボーグ009』の映画化を進めていた。
最終的に神山健治監督の『009 RE:CYBORG』(2012年)として結実した企画は、元々は押井監督の新作としてスタートしたのだ。
『サイボーグ009』は、001から009までのサイボーグ戦士が9人のチームワークを活かしながら悪と戦うマンガであり、その映画化といえば誰もが痛快なアクションを期待する。ところが押井守監督のアイデアは、原作マンガからずいぶん乖離したものだった。「アニメスタイル 002」のインタビューで、神山監督がその一部を紹介している。
・ヒロインの003は、いまや58歳になっている。
・一方、主人公の009は18歳のまま歳を取らない。
・赤ん坊だった001は、犬に脳を移植している。
・残りのゼロゼロナンバーサイボーグもギルモア博士も、すでに死亡している。
・003は犬を連れて世界中を旅しており、その先で得た証拠を、009の家の留守電に吹き込む。高校生の009がその留守電を聞いている。
映画は神山健治監督が手がけることになり、この構想は実現しなかったが、主要メンバーが死んでいるとか、ヒロインが初老だなんて作品になったら、原作ファンは憤死していたかもしれない。
とはいえ押井監督は、自分の原点が『サイボーグ009』にあるという人だ。意味もなく原作をないがしろにはしないだろう。
『サイボーグ009』の連載開始は1964年。このとき18歳だった009がリアルに歳を取ったとすれば、2012年には66歳だ。001から008までの研究の成果を注ぎ込まれた009は、毛髪も皮膚も特殊プラスチック製で、脳にまで機械を装着しているほどだから、身体的には変化しないだろうが、009よりも前に改造された年上のメンバーたちは死亡していてもおかしくない。1964年当時、すでに白髪頭だったギルモア博士が死んでいるのは当然だ。
そう考えれば、003が58歳なのはまだ手加減したといえよう。
たいていマンガやアニメの作り手は、キャラクターの年齢をあまり気にしない。
サザエさん一家がいつまでも歳を取らないように、原作の発表がいつだろうが設定書に18歳と書きさえすれば009はいつでも18歳なのだ。
にもかかわらず前述のインタビューによれば、押井守監督は「ギルモア博士なんて100歳とっくに越えてるんだから生きてる訳ないだろ!」と主張したという。
これは、原作をないがしろにしているどころか、009たちが、年齢をごまかせないほどリアルな存在として押井監督の中に息づいていることを示していよう。
サザエさんは現実社会とほとんど関わらないから、永遠の20代でも構わない。
だが、『サイボーグ009』はベルリンの壁を越えたり、ベトナム戦争や中東戦争に介入したりと、現実の社会情勢が色濃く反映された作品だ。ベトナム戦争時代の青年が21世紀になっても青年のままでは辻褄が合わない。
押井守監督が、メンバーの大半が死んでいるとかヒロインが初老であると考えたのは、『サイボーグ009』という作品と、その執筆された時代とのかかわりを尊重したからではないだろうか。
実をいえば、押井守監督はもっと昔にも『サイボーグ009』のアニメ化に興味を持っていたという。押井守情報サイト「野良犬の塒(ねぐら)」さんが紹介する2004年のインタビューで、押井監督はそのことを語っている。
そのインタビューを読むと、押井守監督が『サイボーグ009』を冷戦の産物と捉えていたことが判る。各国代表のサイボーグ戦士たちが米ソの代理戦争に介入し、戦争を激化させている軍産複合体の活動を阻止する。そんな『サイボーグ009』は、冷戦時代と切り離せない。そう考えた押井監督は、冷戦終結後に『サイボーグ009』を映画化する意味はないと結論付けた。
「野良犬の塒」から、押井監督の言葉を引用させていただこう。
---
「冷戦後の世界であれ(『009』)をやること自体意味あるんだろうか」というとさ、間違いなく『009』は冷戦の産物だから。
(略)
冷戦の思想の産物なんであって、その枠組みが変わっちゃった今の時代に(『009』を)やってどうするんだろうって。
---
私は『サイボーグ009』には時代を超えた普遍的なテーマがあると思うが、『サイボーグ009』が冷戦を背景に誕生したヒーローであることは間違いない。
そして1985年にソ連共産党の書記長にミハイル・ゴルバチョフが就任し、冷戦が終結に向かうのと呼応するように、『サイボーグ009』の原作は執筆されなくなる。
面白いのは、2004年のインタビューでは、どうやったら『サイボーグ009』が映画化可能になるか一通りシミュレーションしたけれど駄目だったと語っていた押井監督が、2009年になるとまたもや『サイボーグ009』の映画化を検討したことだ。
「世界の枠組みが変わっちゃった中で、どうやったら『009』を映画にしたら良いんだ」という問題に、押井監督は解を見つけたのだろうか。
そこで注目したいのが、2011年制作の映画『裏切りのサーカス』だ。押井監督は映画紹介の記事で、この映画が「かなり面白かった」と述べている。
原作『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』は1974年に発表されたジョン・ル・カレのスパイ小説だ。極めつけの「冷戦の産物」である。冷戦時代を舞台にした冷戦時代の小説を、今になって映画化した『裏切りのサーカス』――それを、冷戦時代のマンガを「今の時代にやってどうするんだろう」と語っていた押井守監督が面白いというのだから興味深い。冷戦時代の作品でも取り組めると思い直した心境の変化と、通じるものがあるのだろうか。
押井守監督も、いま『裏切りのサーカス』が作られたことに驚いたという。
---
いま冷戦の映画をなぜ作るんだろうってそれがまずびっくりした。映画の中で第二次大戦後の時代をものすごく忠実に再現してるんですよ、車から服装から街角から。あの努力がまずすごいんですが、でもいまなぜ、この時代の映画を作るんだろうって気になった。
---
『裏切りのサーカス』は、英国情報部で実際に起きた事件を基に描かれた(だから『アナザー・カントリー』の後日談ともいえる)、静かな緊張に満ちた映画である。
対ソ連諜報活動の最前線に立つ英国情報部<サーカス>。「コントロール」と呼ばれるチーフの下、5人の幹部が<サーカス>を指揮していたが、作戦の失敗から優秀な部下を失い、チーフとナンバー2のスマイリーは<サーカス>を追われる破目になる。
ほどなくチーフは病死し、スマイリーは無為な日々を過ごしていた。
そんなスマイリーに、政府高官から非公式な任務が与えられる。<サーカス>内部にいる裏切り者の二重スパイを探せというのだ。容疑者はチーフとスマイリーがいなくなったのをいいことに<サーカス>を牛耳っている4人の幹部だ。
本作でたびたび挿入されるのが、昔のパーティーの回想シーンだ。チーフも部下も健在の頃はチームワークも取れていて、ソ連と戦うためにみんなが一丸となっていたことを物語る光景である。
公式サイトによれば、この回想シーンは原作にはなく、映画のオリジナルだという。
映画は冷戦時代を舞台としつつも、あの時代を懐かしい思い出として描いている。そのことを百万言の言葉よりも端的に示すシーンだ。この映画は、一番輝いていた時代が過ぎた後の物語なのだ。
それもまた現代にアピールする点であると押井監督は考えている。
---
劇中のセリフでも言ってたけど「昔はすべてが単純だった。いまは複雑怪奇になって誰も状況が見えなくなった。誰が敵なのか、誰が味方なのか、昔ははっきりしてた」っていうさ。そういうのにうんざりしたっていうのがあるんじゃないかな。
---
そして押井監督は、「どこかしら人間が生きるということ、人生とか時代とか歴史とかいう話につながる普遍性がないと映画にならないと僕は思う」と述べつつ、「ナンバー2論」を展開する。
---
歴史でも戦争でも、僕はあるヒエラルキーの中のナンバー2に興味がある。ナンバー2というのは一番面白いポジションなんですよ。上も見えれば下も見える。絶えずトップの側で見られるから。「何をするべきか」というよりも「何をしちゃいけないのか」を一番よく知ってるのがナンバー2。
(略)
あの映画は最近では珍しいナンバー2の映画なんです。スマイリーという男は実はほとんど何もしてない。もぐら(二重スパイ)狩りをやれと言われたときに、まず安ホテルにこもって、「書類を全部持ってこい」と命じて状況を把握するところから始めて、全部人を動かすだけで自分はほとんどなにもしない。いろんな情報を聞いてるだけ。
---
たしかにスマイリーは他の人間にあちこち行かせて、情報を持って来させるばかりだ。
なるほど、と私は思った。「003が世界中を旅して、その先で得た証拠を、009は家の留守電で聞いている」とはそういうことか。
戦う相手がハッキリしていた全盛期は過ぎ去った世界。
メンバーの死亡等により、もはやチームの体をなさなくなった「チーム」。
こんなことになった理由を突き止めようとする「生き残り」。
考えてみれば、009は主人公だからリーダーのように見えるけれど、メンバーを招集するのはギルモア博士だし、作戦を立てて司令塔になるのは001だ。001にとって009が捨て駒でしかないことは『地下帝国ヨミ編』が示している。009はナンバー1ではないのだ。
冷戦時代の作品を現代に甦らせた『裏切りのサーカス』は、やはり冷戦の産物である『サイボーグ009』を検討する上で示唆することが多いのではないだろうか。
少なくとも、『サイボーグ009』をその執筆された時代から切り離さずに愚直に映画化したら、『裏切りのサーカス』のような味わいになるのではなかろうか。
『裏切りのサーカス』を観ていると、突拍子もなく感じられた押井守監督の『サイボーグ009』案が、実は正攻法のアプローチのように思えてくるのである。
さて、最後に押井守監督とは異なる私なりの『裏切りのサーカス』の感想を記しておこう。
押井守監督はスマイリーがチーフの懐刀であると述べ、ナンバー2の立場を積極的に肯定している。
だが、チーフはスマイリーのことをそんなに高く買っていたのだろうか。
私には、チーフにとって便利だからスマイリーをそばに置いていたように思える。チーフが幹部連中と対峙するときに、議論を楽にするために自分に同調する者を参加させる。その程度の位置付けだったのではないだろうか。
チーフは幹部一人ひとりにその特徴に合わせたコードネームを付けていた。勇敢な「兵士(ソルジャー)」やお洒落な「仕立屋(テイラー)」たちの中にあって、スマイリーのコードネームは一番みじめな「乞食(ベガマン)」だった。チーフが引責するときは、スマイリーも辞めさせられて、まるでチーフの捨て駒である。
実際スマイリーは、他の幹部のように野心満々で新作戦を打ち出したり、機を見るに敏だったり、主義主張を貫いたりすることがない。職務を淡々とこなしてきたスマイリーは、<サーカス>の幹部の中でもっとも凡庸な男だろう。
そんなさえない男が、職を失い、妻に家出され、ますますさえなくなっていく。
そこに漂うのは、時代に合わなくなってしまった物悲しさと、自分が周りから必要とされていない寂寞感だ。
ところが面白いことに、部下の意見を握りつぶしてきたチーフは死に、新作戦を打ち出した野心家はその作戦が命取りになり、主義主張を貫いた者は主義に殉じることになる。
凡庸きわまりない男が生き残り、再チャレンジの機会を得る。
そこに、今の時代でも共感を覚える普遍性があるのではないかと、凡庸な私は思うのだ。
『裏切りのサーカス』 [あ行]
監督/トーマス・アルフレッドソン
出演/ゲイリー・オールドマン コリン・ファース トム・ハーディ トビー・ジョーンズ マーク・ストロング ベネディクト・カンバーバッチ ジョン・ハート キアラン・ハインズ キャシー・バーク デヴィッド・デンシック スティーヴン・グレアム サイモン・マクバーニー スヴェトラーナ・コドチェンコワ ジョン・ル・カレ
日本公開/2012年4月21日
ジャンル/[ミステリー] [ドラマ] [サスペンス]
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最終的に神山健治監督の『009 RE:CYBORG』(2012年)として結実した企画は、元々は押井監督の新作としてスタートしたのだ。
『サイボーグ009』は、001から009までのサイボーグ戦士が9人のチームワークを活かしながら悪と戦うマンガであり、その映画化といえば誰もが痛快なアクションを期待する。ところが押井守監督のアイデアは、原作マンガからずいぶん乖離したものだった。「アニメスタイル 002」のインタビューで、神山監督がその一部を紹介している。
・ヒロインの003は、いまや58歳になっている。
・一方、主人公の009は18歳のまま歳を取らない。
・赤ん坊だった001は、犬に脳を移植している。
・残りのゼロゼロナンバーサイボーグもギルモア博士も、すでに死亡している。
・003は犬を連れて世界中を旅しており、その先で得た証拠を、009の家の留守電に吹き込む。高校生の009がその留守電を聞いている。
映画は神山健治監督が手がけることになり、この構想は実現しなかったが、主要メンバーが死んでいるとか、ヒロインが初老だなんて作品になったら、原作ファンは憤死していたかもしれない。
とはいえ押井監督は、自分の原点が『サイボーグ009』にあるという人だ。意味もなく原作をないがしろにはしないだろう。
『サイボーグ009』の連載開始は1964年。このとき18歳だった009がリアルに歳を取ったとすれば、2012年には66歳だ。001から008までの研究の成果を注ぎ込まれた009は、毛髪も皮膚も特殊プラスチック製で、脳にまで機械を装着しているほどだから、身体的には変化しないだろうが、009よりも前に改造された年上のメンバーたちは死亡していてもおかしくない。1964年当時、すでに白髪頭だったギルモア博士が死んでいるのは当然だ。
そう考えれば、003が58歳なのはまだ手加減したといえよう。
たいていマンガやアニメの作り手は、キャラクターの年齢をあまり気にしない。
サザエさん一家がいつまでも歳を取らないように、原作の発表がいつだろうが設定書に18歳と書きさえすれば009はいつでも18歳なのだ。
にもかかわらず前述のインタビューによれば、押井守監督は「ギルモア博士なんて100歳とっくに越えてるんだから生きてる訳ないだろ!」と主張したという。
これは、原作をないがしろにしているどころか、009たちが、年齢をごまかせないほどリアルな存在として押井監督の中に息づいていることを示していよう。
サザエさんは現実社会とほとんど関わらないから、永遠の20代でも構わない。
だが、『サイボーグ009』はベルリンの壁を越えたり、ベトナム戦争や中東戦争に介入したりと、現実の社会情勢が色濃く反映された作品だ。ベトナム戦争時代の青年が21世紀になっても青年のままでは辻褄が合わない。
押井守監督が、メンバーの大半が死んでいるとかヒロインが初老であると考えたのは、『サイボーグ009』という作品と、その執筆された時代とのかかわりを尊重したからではないだろうか。
実をいえば、押井守監督はもっと昔にも『サイボーグ009』のアニメ化に興味を持っていたという。押井守情報サイト「野良犬の塒(ねぐら)」さんが紹介する2004年のインタビューで、押井監督はそのことを語っている。
そのインタビューを読むと、押井守監督が『サイボーグ009』を冷戦の産物と捉えていたことが判る。各国代表のサイボーグ戦士たちが米ソの代理戦争に介入し、戦争を激化させている軍産複合体の活動を阻止する。そんな『サイボーグ009』は、冷戦時代と切り離せない。そう考えた押井監督は、冷戦終結後に『サイボーグ009』を映画化する意味はないと結論付けた。
「野良犬の塒」から、押井監督の言葉を引用させていただこう。
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「冷戦後の世界であれ(『009』)をやること自体意味あるんだろうか」というとさ、間違いなく『009』は冷戦の産物だから。
(略)
冷戦の思想の産物なんであって、その枠組みが変わっちゃった今の時代に(『009』を)やってどうするんだろうって。
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私は『サイボーグ009』には時代を超えた普遍的なテーマがあると思うが、『サイボーグ009』が冷戦を背景に誕生したヒーローであることは間違いない。
そして1985年にソ連共産党の書記長にミハイル・ゴルバチョフが就任し、冷戦が終結に向かうのと呼応するように、『サイボーグ009』の原作は執筆されなくなる。
面白いのは、2004年のインタビューでは、どうやったら『サイボーグ009』が映画化可能になるか一通りシミュレーションしたけれど駄目だったと語っていた押井監督が、2009年になるとまたもや『サイボーグ009』の映画化を検討したことだ。
「世界の枠組みが変わっちゃった中で、どうやったら『009』を映画にしたら良いんだ」という問題に、押井監督は解を見つけたのだろうか。
そこで注目したいのが、2011年制作の映画『裏切りのサーカス』だ。押井監督は映画紹介の記事で、この映画が「かなり面白かった」と述べている。
原作『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』は1974年に発表されたジョン・ル・カレのスパイ小説だ。極めつけの「冷戦の産物」である。冷戦時代を舞台にした冷戦時代の小説を、今になって映画化した『裏切りのサーカス』――それを、冷戦時代のマンガを「今の時代にやってどうするんだろう」と語っていた押井守監督が面白いというのだから興味深い。冷戦時代の作品でも取り組めると思い直した心境の変化と、通じるものがあるのだろうか。
押井守監督も、いま『裏切りのサーカス』が作られたことに驚いたという。
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いま冷戦の映画をなぜ作るんだろうってそれがまずびっくりした。映画の中で第二次大戦後の時代をものすごく忠実に再現してるんですよ、車から服装から街角から。あの努力がまずすごいんですが、でもいまなぜ、この時代の映画を作るんだろうって気になった。
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『裏切りのサーカス』は、英国情報部で実際に起きた事件を基に描かれた(だから『アナザー・カントリー』の後日談ともいえる)、静かな緊張に満ちた映画である。
対ソ連諜報活動の最前線に立つ英国情報部<サーカス>。「コントロール」と呼ばれるチーフの下、5人の幹部が<サーカス>を指揮していたが、作戦の失敗から優秀な部下を失い、チーフとナンバー2のスマイリーは<サーカス>を追われる破目になる。
ほどなくチーフは病死し、スマイリーは無為な日々を過ごしていた。
そんなスマイリーに、政府高官から非公式な任務が与えられる。<サーカス>内部にいる裏切り者の二重スパイを探せというのだ。容疑者はチーフとスマイリーがいなくなったのをいいことに<サーカス>を牛耳っている4人の幹部だ。
本作でたびたび挿入されるのが、昔のパーティーの回想シーンだ。チーフも部下も健在の頃はチームワークも取れていて、ソ連と戦うためにみんなが一丸となっていたことを物語る光景である。
公式サイトによれば、この回想シーンは原作にはなく、映画のオリジナルだという。
映画は冷戦時代を舞台としつつも、あの時代を懐かしい思い出として描いている。そのことを百万言の言葉よりも端的に示すシーンだ。この映画は、一番輝いていた時代が過ぎた後の物語なのだ。
それもまた現代にアピールする点であると押井監督は考えている。
---
劇中のセリフでも言ってたけど「昔はすべてが単純だった。いまは複雑怪奇になって誰も状況が見えなくなった。誰が敵なのか、誰が味方なのか、昔ははっきりしてた」っていうさ。そういうのにうんざりしたっていうのがあるんじゃないかな。
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そして押井監督は、「どこかしら人間が生きるということ、人生とか時代とか歴史とかいう話につながる普遍性がないと映画にならないと僕は思う」と述べつつ、「ナンバー2論」を展開する。
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歴史でも戦争でも、僕はあるヒエラルキーの中のナンバー2に興味がある。ナンバー2というのは一番面白いポジションなんですよ。上も見えれば下も見える。絶えずトップの側で見られるから。「何をするべきか」というよりも「何をしちゃいけないのか」を一番よく知ってるのがナンバー2。
(略)
あの映画は最近では珍しいナンバー2の映画なんです。スマイリーという男は実はほとんど何もしてない。もぐら(二重スパイ)狩りをやれと言われたときに、まず安ホテルにこもって、「書類を全部持ってこい」と命じて状況を把握するところから始めて、全部人を動かすだけで自分はほとんどなにもしない。いろんな情報を聞いてるだけ。
---
たしかにスマイリーは他の人間にあちこち行かせて、情報を持って来させるばかりだ。
なるほど、と私は思った。「003が世界中を旅して、その先で得た証拠を、009は家の留守電で聞いている」とはそういうことか。
戦う相手がハッキリしていた全盛期は過ぎ去った世界。
メンバーの死亡等により、もはやチームの体をなさなくなった「チーム」。
こんなことになった理由を突き止めようとする「生き残り」。
考えてみれば、009は主人公だからリーダーのように見えるけれど、メンバーを招集するのはギルモア博士だし、作戦を立てて司令塔になるのは001だ。001にとって009が捨て駒でしかないことは『地下帝国ヨミ編』が示している。009はナンバー1ではないのだ。
冷戦時代の作品を現代に甦らせた『裏切りのサーカス』は、やはり冷戦の産物である『サイボーグ009』を検討する上で示唆することが多いのではないだろうか。
少なくとも、『サイボーグ009』をその執筆された時代から切り離さずに愚直に映画化したら、『裏切りのサーカス』のような味わいになるのではなかろうか。
『裏切りのサーカス』を観ていると、突拍子もなく感じられた押井守監督の『サイボーグ009』案が、実は正攻法のアプローチのように思えてくるのである。
さて、最後に押井守監督とは異なる私なりの『裏切りのサーカス』の感想を記しておこう。
押井守監督はスマイリーがチーフの懐刀であると述べ、ナンバー2の立場を積極的に肯定している。
だが、チーフはスマイリーのことをそんなに高く買っていたのだろうか。
私には、チーフにとって便利だからスマイリーをそばに置いていたように思える。チーフが幹部連中と対峙するときに、議論を楽にするために自分に同調する者を参加させる。その程度の位置付けだったのではないだろうか。
チーフは幹部一人ひとりにその特徴に合わせたコードネームを付けていた。勇敢な「兵士(ソルジャー)」やお洒落な「仕立屋(テイラー)」たちの中にあって、スマイリーのコードネームは一番みじめな「乞食(ベガマン)」だった。チーフが引責するときは、スマイリーも辞めさせられて、まるでチーフの捨て駒である。
実際スマイリーは、他の幹部のように野心満々で新作戦を打ち出したり、機を見るに敏だったり、主義主張を貫いたりすることがない。職務を淡々とこなしてきたスマイリーは、<サーカス>の幹部の中でもっとも凡庸な男だろう。
そんなさえない男が、職を失い、妻に家出され、ますますさえなくなっていく。
そこに漂うのは、時代に合わなくなってしまった物悲しさと、自分が周りから必要とされていない寂寞感だ。
ところが面白いことに、部下の意見を握りつぶしてきたチーフは死に、新作戦を打ち出した野心家はその作戦が命取りになり、主義主張を貫いた者は主義に殉じることになる。
凡庸きわまりない男が生き残り、再チャレンジの機会を得る。
そこに、今の時代でも共感を覚える普遍性があるのではないかと、凡庸な私は思うのだ。
![裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51NJhxtCEuL._SL160_.jpg)
監督/トーマス・アルフレッドソン
出演/ゲイリー・オールドマン コリン・ファース トム・ハーディ トビー・ジョーンズ マーク・ストロング ベネディクト・カンバーバッチ ジョン・ハート キアラン・ハインズ キャシー・バーク デヴィッド・デンシック スティーヴン・グレアム サイモン・マクバーニー スヴェトラーナ・コドチェンコワ ジョン・ル・カレ
日本公開/2012年4月21日
ジャンル/[ミステリー] [ドラマ] [サスペンス]


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【theme : ミステリー・スパイ】
【genre : 映画】
tag : 押井守トーマス・アルフレッドソンゲイリー・オールドマンコリン・ファーストム・ハーディトビー・ジョーンズマーク・ストロングベネディクト・カンバーバッチジョン・ハートキアラン・ハインズ
⇒comment
No title
ル・カレの作品は愛してやまぬものです。スマイリーはル・カレの手になる一連のサーカスものの中では主役。昇格と降格を繰り返しながら数作品にわたって活躍していくさまは満身創痍。そうやって生き延びていくさまはすさまじいものがありますね。凡人ではない。丁寧に仕事をする男とでも言えるかもしれません。黒澤や小津のように、スマイリー組を組織に持つというのもいい仕事をした人間(フィクションですが、ルカレの慧眼)する人の共通項かも。と、考えるとナドレックさんのご感想にはニヤリとさせられますね。もっと書きたいけど、長くなるのでやめときますね。
Re: No title
魚虎555さん、こんにちは。
仕事が丁寧なのは大事なことですね。
昇格と降格を繰り返すのは、日本の組織ではなかなか難しい気がします。日本で、降格の後に再び昇格するには、余程の引きが必要かも知れません……。
仕事が丁寧なのは大事なことですね。
昇格と降格を繰り返すのは、日本の組織ではなかなか難しい気がします。日本で、降格の後に再び昇格するには、余程の引きが必要かも知れません……。
009
と結びつくとは、思いもしませんでした。
009はサラっとしか見てこなかったので、あまり思い入れがないです。
今度上映されますんで、じっくり見たいと思います。
スマイリーをコントロールがそれほど買ってなかったってのは、どうでしょうね。
私は、ひそかに買ってたんではないかと思ってます。
彼が自分の駒を見つけるのも想定内だったんじゃないかなあと。
「アナザー・カントリー」・・・忘却の彼方でした。
再見したくなってきました。
009はサラっとしか見てこなかったので、あまり思い入れがないです。
今度上映されますんで、じっくり見たいと思います。
スマイリーをコントロールがそれほど買ってなかったってのは、どうでしょうね。
私は、ひそかに買ってたんではないかと思ってます。
彼が自分の駒を見つけるのも想定内だったんじゃないかなあと。
「アナザー・カントリー」・・・忘却の彼方でした。
再見したくなってきました。
Re: 009
sakuraiさん、こんにちは。
私も009に結び付けて本作の感想を書くとは思いませんでした:-)
本作を観て、押井監督の記事を読んで、009の映画を観て、もう一度本作を鑑賞したら、こんな感想になりました。
ところで、コントロールはスマイリーをどう思っていたのでしょう。
原作を読めば詳しく判るのかもしれませんが、私が気になったのは辞めさせられたのがこの二人だったことです。
コントロールは幹部の中にもぐらがいると疑っていました。彼が組織のことを考えていたのなら、詰め腹を切らされるときに次のように考えるのではないでしょうか。
・信頼できる者に後を任せたい。信頼できる者を辞めさせる命令には頑として抵抗しよう。
・疑わしい者を後には残せない。疑わしい者はこの機に辞めさせよう。
・辞めさせた者が潔白だったとしても、疑わしい者を残すよりマシだ。
そう考えると、スマイリーがどう思われていたのか気になります。
ところで本作と『アナザー・カントリー』の両方にコリン・ファースが出演しているのは、キャスティングの洒落なんでしょうか……。
私も009に結び付けて本作の感想を書くとは思いませんでした:-)
本作を観て、押井監督の記事を読んで、009の映画を観て、もう一度本作を鑑賞したら、こんな感想になりました。
ところで、コントロールはスマイリーをどう思っていたのでしょう。
原作を読めば詳しく判るのかもしれませんが、私が気になったのは辞めさせられたのがこの二人だったことです。
コントロールは幹部の中にもぐらがいると疑っていました。彼が組織のことを考えていたのなら、詰め腹を切らされるときに次のように考えるのではないでしょうか。
・信頼できる者に後を任せたい。信頼できる者を辞めさせる命令には頑として抵抗しよう。
・疑わしい者を後には残せない。疑わしい者はこの機に辞めさせよう。
・辞めさせた者が潔白だったとしても、疑わしい者を残すよりマシだ。
そう考えると、スマイリーがどう思われていたのか気になります。
ところで本作と『アナザー・カントリー』の両方にコリン・ファースが出演しているのは、キャスティングの洒落なんでしょうか……。
原題の勝ち
サーカスが英国諜報部なんて知らなかったから
意味不明のタイトル(私も知らない)
これがあの有名な事件を内側から描いていた
のか・・・・・・・・・・
押井さんは驚いたようだがイギリスで
昔を再現するのはそこまで「不可能を可能」
レベルではなくちょっと手間がかかる程度
私が驚いたのはごく僅かしか描写無かったけど
ソ連側の拷問(殺害後)シーンとか
帝政ロシアの伝統もあるけどあの当時は
ソ連と言えば「スパイ」=優秀な時代
エンディング~ラスト彼があの椅子に座る
までも結構良かった
意味不明のタイトル(私も知らない)
これがあの有名な事件を内側から描いていた
のか・・・・・・・・・・
押井さんは驚いたようだがイギリスで
昔を再現するのはそこまで「不可能を可能」
レベルではなくちょっと手間がかかる程度
私が驚いたのはごく僅かしか描写無かったけど
ソ連側の拷問(殺害後)シーンとか
帝政ロシアの伝統もあるけどあの当時は
ソ連と言えば「スパイ」=優秀な時代
エンディング~ラスト彼があの椅子に座る
までも結構良かった
Re: 原題の勝ち
すわっと 優優さん、こんにちは。
たしかに原題『Tinker Tailor Soldier Spy』の方が洒落てる気がします。なぜ『裏切りのサーカス』になってしまったんでしょう。
原作小説はそのまま『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の訳題で出版されているので、映画も訳題に合わせても良かったと思います。
もっとも、原題の元ネタは英国の韻文とのことなので、その韻文に馴染みのない日本人にはピンと来ないかもしれませんが。
たしかに原題『Tinker Tailor Soldier Spy』の方が洒落てる気がします。なぜ『裏切りのサーカス』になってしまったんでしょう。
原作小説はそのまま『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の訳題で出版されているので、映画も訳題に合わせても良かったと思います。
もっとも、原題の元ネタは英国の韻文とのことなので、その韻文に馴染みのない日本人にはピンと来ないかもしれませんが。
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トラックバックの反映にはしばらく時間がかかります。ご容赦ください。映画 「裏切りのサーカス」
映画 「裏切りのサーカス」
本格的スパイ
24日のことですが、映画「裏切りのサーカス」を鑑賞しました。
英国諜報部のサーカスに潜むソ連の二重スパイを
捜し出す指令を受けた 引退したスパイ スマイリーだったが・・・
スパ...
裏切りのサーカス
映画館で観ました。 【予告orチラシの印象】諜報機関に紛れ込んだスパイを探すため
裏切りのサーカス/ゲイリー・オールドマン
元MI6諜報員の経歴を持つ作家ジョン・ル・カレによる人気スパイ小説を『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン監督が映画化したサスペンス劇です。この映画のことは ...
裏切りのサーカス / Tinker Tailor Soldier Spy
昨日見た『Black & White/ブラック&ホワイト』もスパイモノですが、今日の『裏切りのサーカス』もスパイモノ。ですがテイストは全く違っていて、『Black & White/ブラック&ホワイト』...
[小説『サイボーグ009・完結編』と映画『009 RE:CYBORG』二観目]
☆『サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD'S WAR』を読み終えた。
石ノ森章太郎が、膨大な構想ノートだけを残していた、未完の『009・完結編』を、息子の小野寺丈が十数年か
映画『裏切りのサーカス』★緊迫感とオールドマンとハーディ&わかりにくさ?^^;
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/158359/
↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
≪イギリスの諜報機関(サーカス)に、20年間も潜んでいた
フランス・イギリス・ドイツ合作映画「裏切りのサーカス」、本格派スパイ映画。
おススメ度 ☆☆
ミステリーファン ☆☆☆☆
題名から映画は想像できない。
サーカスとは、イギリス諜報機関M16のこと。
スパイ小説の大御所ル・カレの原作を映画
二重スパイは誰だ? ~『裏切りのサーカス』
TINKER TAILOR SOLDIER SPY
1970年代、東西冷戦時代の英国。MI6内英国諜報部「サーカス」 のリーダ
ーであるコントロール(ジョン・ハート)は、組織の中にKGBの二重スパイがいる
と...
『裏切りのサーカス』 2012年4月11日 よみうりホール
『裏切りのサーカス』 を試写会で鑑賞しました。
私の頭では理解不能でした
久しぶりに超難解映画を観てしまった
【ストーリー】
東西冷戦下の1980年代、英国諜報(ちょうほう)
裏切りのサーカス
1970年代。東西冷戦の時代。 英国情報局秘密情報部(MI6)とソ連国家保安委員会(KGB)の水面下での戦いも、ますます加熱していた。
■『裏切りのサーカス』■
2011年:イギリス+フランス+ドイツ合作映画、トーマス・アルフレッドソン監督、ジョン・ル・カレ原作&製作総指揮、ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、
試写会「裏切りのサーカス」
2012/4/11、よみうりホール。
最近はよみうり会館の階段に並ぶのが嫌で、
開場時刻が過ぎてから着くことが多い。
1階席のいいところは埋まっていて、2階席やや左側に陣取っ
『裏切りのサーカス』(R15+) 2度目の方がスリル満点だった!
意外にも、本作で初めてアカデミー賞にノミネートされたG・オールドマン。思い返せば、圧倒的な存在感を見せつけてきた評価の高い俳優だったにもかかわらず、たしかにアカデミー賞...
裏切りのサーカス
評価:★★★☆【3,5点】(15)(10)
フィルム・ノワールな雰囲気がいいじゃない!
『裏切りのサーカス』
(英題:Tinker Tailor Soldier Spy)
----やっとジョン・ル・カレ『裏切りのサーカス』だ。
この映画、よく「一度観ただけじゃ分からない」と言われているようだし、
えいもお手上げだったの...
裏切りのサーカス
東西冷戦下の1980年代、英国諜報部「サーカス」を引退したスパイ、ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に新たな指令が下る。
それは20年にわたってサーカスの中枢に潜り...
「裏切りのサーカス」気を抜くな!
元MI6諜報(ちょうほう)員の経歴を持つ作家ジョン・ル・カレによる人気スパイ小説を映画化した息詰まるサスペンスは、一瞬たりとも気が抜けない。
見ている側もスパイになって神
裏切りのサーカス
これ、公開時すごく観たかったんですよ。でも、どうも頭を使いそうな映画だったんで、断念しました。複数回観た方がいいという話も耳にしたしぃ。監督さんは、「ぼくのエリ〜」の ...
『裏切りのサーカス』 (2011) / イギリス・フランス・ドイツ
原題: TINKER TAILOR SOLDIER SPY
監督: トーマス・アルフレッドソン
出演: ゲイリー・オールドマン 、コリン・ファース 、トム・ハーディ 、マーク・ストロング 、トビー・ジョーン
『裏切りのサーカス』
東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。そんな中、英国諜報部<サーカス>のリーダー、コントロール(ジョン・ハート)は、組織
裏切りのサーカス / TINKER, TAILOR, SOLDIER, SPY
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元MI6諜報部員であり、スパイ小説で有名なジョン・ル・カレ彼がMI6在職中に実際に起きた事件を基に書き上げ、“スパイ小説の金字塔&...
裏切りのサーカス
東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。 作戦の失敗により英国諜報部“サーカス”を去ることとなった老スパイ、スマイリーに...
裏切りのサーカス
2012年7月5日(木) 16:00~ TOHOシネマズシャンテ3 料金:0円(フリーパスポート) 『裏切りのサーカス』公式サイト フリーパスポート4回目の利用開始。1本目。 おっさん達が多く出...
裏切りのサーカス・・・・・評価額1700円
スマイリーは笑わない。
東西冷戦たけなわの70年代を背景に、英国情報部“サーカス”に紛れ込んだ東側のスパイ“もぐら”の摘発を命じられた老スパイ、スマイリーの活躍を描く、第...
★裏切りのサーカス(2011)★
TINKER TAILOR SOLDIER SPY
一度目、あなたを欺く。
二度目、真実が見える。
上映時間 128分
製作国 イギリス/フランス/ドイツ
公開情報 劇場公開(ギャガ)
初公開年月 2012/04/21
ジャンル サ
裏切りのサーカス
裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]2011年 イギリス/フランス/ドイツ
監督:トーマス・アルフレッドソン
原作:ジョン・ル・カレ
出演:ゲイリー・オールドマン ...
裏切りのサーカス
裏切りのサーカス(原題: TINKER TAILOR SOLDIER SPY) 409本目 2012-21
上映時間 2時間8分
監督 トーマス・アルフレッドソン
出演 ゲイリー・オールドマン(ジョージ・スマイリー) 、 ...
「裏切りのサーカス」
後追いに終始。
怪しげな登場人物が多い。舞台が飛び、時間が飛ぶ。狂言回しによる解説はなし。
とにかく物語が難解だ。
何か起こりそうな空気や個性的な俳優陣のおかげで、一瞬
『裏切りのサーカス』試写会。『J・エドガー』より構成は複雑でないのに緻密
裏切りのサーカス / Tinker Tailor Soldier Spy
2012/04/21公開 公式HP:http://uragiri.gaga.ne.jp/
Blu-ray:2012/11/02発売
事前情報で難解と聞いていた映画です。原作本(ジョン・ル・カレの『ティ...
裏切りのサーカス
潜入する標的。棄てきれない思い。ひとすじの涙。
裏切りのサーカス
タイトルのカッコよさに惹かれて観に行った。
裏切りのサーカス
今日はフランス映画未公開傑作選から『三重スパイ』を記事にしようと思ったんですがその前にニ重スパイおさらいしときます(笑)消化不良だった『裏切りのサーカス』をDVDで再見し ...
裏切りのサーカス
『裏切りのサーカス』 “TINKER TAILOR SOLDIER SPY” (2011・イギリス=フランス=ドイツ・2h08) 監督 : トーマス・アルフレッドソン 出演 : ゲイリー・オールドマン、ジョン・ハ...
裏切りのサーカス 再見
やりました!完璧!!今度は抜かりないぞ。
裏切りのサーカス
再見につき、【続きを読む】に2・3回目鑑賞記事アップ
ティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)…どっかで聞いた響きと思ったら
裏切りのサーカス
■ TOHOシネマズ シャンテにて鑑賞裏切りのサーカス/TINKER TAILOR SOLDIER SPY
2011年/イギリス、フランス、ドイツ/128分
監督: トーマス・アルフレッドソン
出演: ゲイリー・オールド
裏切りのサーカス
【TINKER TAILOR SOLDIER SPY】 2012/04/21公開 イギリス/フランス/ドイツ R15+ 128分監督:トーマス・アルフレッドソン出演:ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、トビ
『裏切りのサーカス』:TOHOシネマズシャンテ
『裏切りのサーカス』公式サイト
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ
2011年/イギリス・フランス・ドイ ...
裏切りのサーカス
ジョン・ル・カレのスパイ小説を映画化したサスペンスミステリーになります。
原作者のジョンは、元英国諜報員だった方。
タイトルの中の「サーカス」とは、英国諜報局、現在のM1
【映画紹介】暇人映画。2nd season第一作-これ観たら編-
みなさんこんにちは。映画好き、暇人の菊次郎です。聞く所によると、年間新作映画は約800本に上るそうです。映画好きの私でもチョイスに困ります。しかも観てから「ハズレ映画だっ ...
裏切りのサーカス (Tinker Tailor Soldier Spy)
監督 トーマス・アルフレッドソン 主演 ゲイリー・オールドマン 2011年 フランス/イギリス/ドイツ映画 127分 サスペンス 採点★★★★ 「誰にも言わないで欲しいんだけどね・・・」と前置きされる話をよく女の人から聞かされるんですけど、“誰にも言わないで欲…