クイーン(Queen)に新メンバー加入! アルバム『フラッシュ・ゴードン』リメイクへ
クイーンのファンにとって驚くべきニュースが飛び込んできた。
不世出のヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーの死去から20年、残されたメンバーはポール・ロジャースをヴォーカルに迎えるなどして音楽活動を続けてきたが、ここへ来てなんと新メンバーが正式に加わるというのだ。
しかも1997年以降、事実上の引退同然だったジョン・ディーコンも音楽活動に復帰するという。
とはいえ、大方の予想に反して、新メンバーはポール・ロジャースではない。それどころかヴォーカリストですらない。
なんと、ピアニストにして指揮者、作曲家のハワード・ブレイクがクイーンに加わるのだ。
ハワード・ブレイクと聞いても、ピンと来るクイーンファンは少ないだろう。ハワード・ブレイクは、数々の映画音楽やクラシック音楽を手掛けたイギリスの作曲家であり、有名なところでは1982年のアニメ『スノーマン』がある。そう、あの心優しい音楽を生み出した人物なのだ。
クイーンとハワード・ブレイクとの親交は古い。
実は、ハワード・ブレイクは映画『フラッシュ・ゴードン』(1980年)の音楽を担当していたのだ。
『フラッシュ・ゴードン』といえば、公開当時クイーンがはじめて映画音楽を手掛けたことで話題になった作品だ。そのサウンドトラックは、クイーンにとって10番目のアルバムであり、今でもファン投票では裏ベストテンの1位になるほど人気がある。
だから、映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽を担当したのはクイーンだと思い込んでいるファンも多い。
だが、映画『フラッシュ・ゴードン』を観てみよう。
主人公フラッシュとバリン皇子が肝試しをする場面のスリリングな音楽や、フラッシュとヒロイン・デールが再会する場面の感動的な音楽等、オーケストラの演奏による多くの楽曲が映画を盛り上げている。これは明らかにクイーンが作曲・演奏したものではない。そしてこれらの曲は、クイーンのアルバムに収録されていない。
つまり、映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽は、クイーンとハワード・ブレイクが分担して作り上げているのだ。クイーンが演奏したロック調の部分と、ハワード・ブレイク作曲によるオーケストラの演奏とによって、はじめて『フラッシュ・ゴードン』の壮大な音楽が構成されるのである。
にもかかわらず、これまで『フラッシュ・ゴードン』のサントラといえばクイーンの楽曲ばかりが語られ、ハワード・ブレイクの曲は彼の公式サイトで紹介されたり、コンピレーション・アルバムに限定的に収録されるだけだった。
しかし、クイーンにとっても、ハワード・ブレイクとの仕事はたいへん刺激的で、満足のいくものだったという。
そこでこのたび、クイーンの現メンバーであるブライアン・メイ、ロジャー・テイラーは、ハワード・ブレイクをクイーンの正式メンバーとして迎え、『フラッシュ・ゴードン』のサントラ完全盤を世に送り出すことにした。長らく音楽業界から遠ざかっていたジョン・ディーコンも、『フラッシュ・ゴードン』のためならと復帰を決意した。
サントラ完全盤は、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の全面的な協力のもと、当時の音源と新たな演奏を組み合わせた、ロック交響楽とも呼ぶべき壮大なプロジェクトになる。
過去、リック・ウェイクマンの『地底探検』のようにロックミュージシャンとオーケストラが共演することはあったものの、クラシックの音楽家を正式メンバーに加えてアルバム作りの最初から共同で作業する例は珍しい。
また、アルバム『フラッシュ・ゴードン』は、サントラと銘打ちながら映画とはアレンジが異なっており、とくに「ザ・ヒーロー」は映画版の方がカッコいいとの声もあることから、サントラ完全盤は映画版のスコアに基づいて制作される予定である。
今回の新メンバー加入の報を受けて、ミュージック・ライブ誌の編集長・東条かおる子氏は、次のようにコメントしている。
「クイーンのアルバム『フラッシュ・ゴードン』を聴くたびに、あのシーンの曲がない、このシーンの曲もないと、たいへん寂しく感じていた。同じ思いをしてきた世界中のクイーンファン、『フラッシュ・ゴードン』ファンにとって、これは願ってもない朗報た。」
クイーンは、『フラッシュ・ゴードン』完全盤の後には完全新作のアルバムも構想しているといわれ、ファンの期待は高まっている。
『フラッシュ・ゴードン』 [は行]
監督/マイク・ホッジス 脚本/ロレンツォ・センプル・Jr
音楽/クイーン、ハワード・ブレイク
出演/サム・ジョーンズ メロディ・アンダーソン マックス・フォン・シドー オルネラ・ムーティ ティモシー・ダルトン トポル ブライアン・ブレッスド リチャード・オブライエン マリアンジェラ・メラート ロビー・コルトレーン スーザン・ダニエル
日本公開/1981年2月21日
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ジャンル/[SF] [アドベンチャー] [ヒーロー]
不世出のヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーの死去から20年、残されたメンバーはポール・ロジャースをヴォーカルに迎えるなどして音楽活動を続けてきたが、ここへ来てなんと新メンバーが正式に加わるというのだ。
しかも1997年以降、事実上の引退同然だったジョン・ディーコンも音楽活動に復帰するという。
とはいえ、大方の予想に反して、新メンバーはポール・ロジャースではない。それどころかヴォーカリストですらない。
なんと、ピアニストにして指揮者、作曲家のハワード・ブレイクがクイーンに加わるのだ。
ハワード・ブレイクと聞いても、ピンと来るクイーンファンは少ないだろう。ハワード・ブレイクは、数々の映画音楽やクラシック音楽を手掛けたイギリスの作曲家であり、有名なところでは1982年のアニメ『スノーマン』がある。そう、あの心優しい音楽を生み出した人物なのだ。
クイーンとハワード・ブレイクとの親交は古い。
実は、ハワード・ブレイクは映画『フラッシュ・ゴードン』(1980年)の音楽を担当していたのだ。
『フラッシュ・ゴードン』といえば、公開当時クイーンがはじめて映画音楽を手掛けたことで話題になった作品だ。そのサウンドトラックは、クイーンにとって10番目のアルバムであり、今でもファン投票では裏ベストテンの1位になるほど人気がある。
だから、映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽を担当したのはクイーンだと思い込んでいるファンも多い。
だが、映画『フラッシュ・ゴードン』を観てみよう。
主人公フラッシュとバリン皇子が肝試しをする場面のスリリングな音楽や、フラッシュとヒロイン・デールが再会する場面の感動的な音楽等、オーケストラの演奏による多くの楽曲が映画を盛り上げている。これは明らかにクイーンが作曲・演奏したものではない。そしてこれらの曲は、クイーンのアルバムに収録されていない。
つまり、映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽は、クイーンとハワード・ブレイクが分担して作り上げているのだ。クイーンが演奏したロック調の部分と、ハワード・ブレイク作曲によるオーケストラの演奏とによって、はじめて『フラッシュ・ゴードン』の壮大な音楽が構成されるのである。
にもかかわらず、これまで『フラッシュ・ゴードン』のサントラといえばクイーンの楽曲ばかりが語られ、ハワード・ブレイクの曲は彼の公式サイトで紹介されたり、コンピレーション・アルバムに限定的に収録されるだけだった。
しかし、クイーンにとっても、ハワード・ブレイクとの仕事はたいへん刺激的で、満足のいくものだったという。
そこでこのたび、クイーンの現メンバーであるブライアン・メイ、ロジャー・テイラーは、ハワード・ブレイクをクイーンの正式メンバーとして迎え、『フラッシュ・ゴードン』のサントラ完全盤を世に送り出すことにした。長らく音楽業界から遠ざかっていたジョン・ディーコンも、『フラッシュ・ゴードン』のためならと復帰を決意した。
サントラ完全盤は、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の全面的な協力のもと、当時の音源と新たな演奏を組み合わせた、ロック交響楽とも呼ぶべき壮大なプロジェクトになる。
過去、リック・ウェイクマンの『地底探検』のようにロックミュージシャンとオーケストラが共演することはあったものの、クラシックの音楽家を正式メンバーに加えてアルバム作りの最初から共同で作業する例は珍しい。
また、アルバム『フラッシュ・ゴードン』は、サントラと銘打ちながら映画とはアレンジが異なっており、とくに「ザ・ヒーロー」は映画版の方がカッコいいとの声もあることから、サントラ完全盤は映画版のスコアに基づいて制作される予定である。
今回の新メンバー加入の報を受けて、ミュージック・ライブ誌の編集長・東条かおる子氏は、次のようにコメントしている。
「クイーンのアルバム『フラッシュ・ゴードン』を聴くたびに、あのシーンの曲がない、このシーンの曲もないと、たいへん寂しく感じていた。同じ思いをしてきた世界中のクイーンファン、『フラッシュ・ゴードン』ファンにとって、これは願ってもない朗報た。」
クイーンは、『フラッシュ・ゴードン』完全盤の後には完全新作のアルバムも構想しているといわれ、ファンの期待は高まっている。

監督/マイク・ホッジス 脚本/ロレンツォ・センプル・Jr
音楽/クイーン、ハワード・ブレイク
出演/サム・ジョーンズ メロディ・アンダーソン マックス・フォン・シドー オルネラ・ムーティ ティモシー・ダルトン トポル ブライアン・ブレッスド リチャード・オブライエン マリアンジェラ・メラート ロビー・コルトレーン スーザン・ダニエル
日本公開/1981年2月21日


ジャンル/[SF] [アドベンチャー] [ヒーロー]
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⇒comment
No title
…なんてことがあるといいなぁ。
No title
うそん。ものすごくテンション上って読んでしまったのに!
Re: No title
inunekoさん、こんにちは。
つい願望を書いてしまいました;-)
4月1日配信の記事ということで、平にご容赦を。
つい願望を書いてしまいました;-)
4月1日配信の記事ということで、平にご容赦を。
No title
ミュージック・ライブ?
東条かおる子~?
おかげで気が付きました、面白かったです。
最後になりましたが・・・はじめまして!
東条かおる子~?
おかげで気が付きました、面白かったです。
最後になりましたが・・・はじめまして!
Re: No title
こんにちは。コメントありがとうございます。
好き勝手を書きましたが、そこで気づいていただけて嬉しいです。
是非また当ブログへお立ち寄りください。
好き勝手を書きましたが、そこで気づいていただけて嬉しいです。
是非また当ブログへお立ち寄りください。