『かいじゅうたちのいるところ』はあなたの家だ

 親が子どもを「ウチのかいじゅう」などと表現するのはよくあることだが、『かいじゅうたちのいるところ』は、王様気取りの大怪獣たる少年マックスが、自分はただの子どもでしかないことを悟るまでの物語だ。

 だから本作は、親子で鑑賞した後に教え諭すためのツールとなる。
 「癇癪起こしちゃダメでしょう」
 「ウソをついちゃダメでしょう」
 「本気でぶつけちゃダメでしょう」
 そう子どもに諭すためのエピソードに満ちている。


 映画の冒頭で、姉や母に構ってもらえない少年マックスは癇癪を起こす。
 ここでマックスをかわいそうと思うか、しつけが大変な子だと思うかで、観客は子ども目線か親の目線かに分かれることになる。

 癇癪を起したマックスは、姉の部屋を滅茶苦茶にする。
 その後、キャロルが同様に癇癪を起してみんなの家を滅茶苦茶にしているところに出くわす。
 ここからマックスは、キャロルを通して自分を客観視するようになる。

 マックスは怪獣たちと仲良くなるが、観客の目には怪獣たちが怖い。
 笑顔で「食べちゃうぞ」と云いながら、本当に食べてしまうかも知れない。
 遊ぶ際に乱暴が過ぎて、相手に怪我させるかもしれない。
 それは「常識」や「手加減」を身につけていない子どもに通じる怖さだ。


 子どもという"怪獣"が本作を観て教訓を得るには、マックスやキャロルに感情移入し共感できることがポイントだ。
 共感してこそ、マックスが悟ることを子どもも感じることができる。

 しかし…。

 はたしていまどきの日本の子どもが、空き地にみんなの家を作ったり、泥だんごで戦争したりを、我がことと思えるだろうか。
 私はシネコンを出て、高層ビルの立ち並ぶ街を歩きながら考えた。


かいじゅうたちのいるところ [Blu-ray]かいじゅうたちのいるところ』  [か行]
監督・脚本/スパイク・ジョーンズ  脚本/デイヴ・エッガース
出演/マックス・レコーズ キャサリン・キーナー ジェームズ・ガンドルフィーニ
日本公開/2010年1月15日
ジャンル/[アドベンチャー] [ファミリー] [ファンタジー]

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【genre : 映画

tag : スパイク・ジョーンズ キャサリン・キーナー

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