『ビッグ・バグズ・パニック』 B級か中庸か?

 映画が終わるとしばしの暗闇。
 そしてかすかに、ほんのかすかに点る灯り。
 映画の余韻を壊さぬように、ゆっくりと明るくなる場内。
 銀座シネパトスという映画館は、その気遣いがうれしい。

 立地も設備もサイコーってわけじゃないけれど、『ビッグ・バグズ・パニック』は他ならぬ銀座シネパトスで観たから面白かった。
 ピカピカで豪勢なシネコンでは、かえって居心地悪かったろう。


 そしてこの映画を観て、いまさらながら疑問に感じたことがあった。

 「B級」ってなんだろう。
 B級の定義が曖昧なので、私はこの言葉を滅多に使わない。
 少なくとも、それはA級じゃなくてC級でもないということだろう。
 でも1本の映画にはさまざまな魅力があるから、見方次第では、どこかしら突出していたり、どこかしらへこんでいたりする。
 どこをとってもA級じゃなくてC級でもない映画なんて、そうそうお目にかからない。

 ところが『ビッグ・バグズ・パニック』は、突出して優れたところがない。
 脚本、演出、役者、特撮、どこをとってもすごーく感心することはない。
 なのに、取り立ててダメなところもない。
 脚本も演出も役者も特撮も、まぁそこそこイケている。観て損したとは思わない。

 あぁ、これがB級というものだな、と私は思った。
 世の中に、もっと面白い映画はある。
 でも、もっとつまらない映画もある。
 どこもかしこも、まんべんなく「そこそこ」に楽しませる。こういう作品をB級と呼べば良いのだろう。


 『ビッグ・バグズ・パニック』の最大の魅力は主人公だ。
 クリス・マークエットが不真面目でさえない主人公クーパーを好演している。
 クーパーの武器は茶化すこと。
 未曾有の危機にあって、誰もが極度の緊張に襲われるなか、茶化して受け流せるクーパーが結果的に1番モテる。

 おそらくこの世界には、もっと真剣に怪物と戦っている人や、打開策を研究している人がいるだろう。
 多くの作品はそういう人を主人公にする。
 しかし本作は、敢えてまったりしたクーパーに焦点を当てることで、映画を中庸に保っているのだ。


ビッグ・バグズ・パニック』  [は行]
監督・脚本/カイル・ランキン
出演/クリス・マークエット ブルック・ネヴィン レイ・ワイズ
日本公開/2009年11月28日
ジャンル/[コメディ] [パニック]

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【genre : 映画

tag : カイル・ランキン クリス・マークエット ブルック・ネヴィン

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