『チョコレート・ファイター』に悲鳴!!


 「ぎゃッ!」「ひいッ!!」、劇場内で悲鳴が上がる。
 スクリーンの中ではない、観客があまりのことに悲鳴を上げているのだ。
 これまで、客席から笑いが起こったり、すすり泣きが漏れたりする映画は経験したが、悲鳴を聞くのは初めてだ。

 それほど『チョコレート・ファイター』は容赦がない。
 何がって、アクションがだ。 


 「ノー・ワイヤー! ノー・CG! ノー・スタント!」
 予告編に踊るこの文字は、ダテじゃない。

 役者がビルから落ちて路面に叩きつけられると客席が「ぎゃッ!」、役者が突き出た杭の上に背中から倒れ、背骨が折れんばかりの打撃を受けると客席でも「ひいッ!!」、思わず観客も悲鳴を上げる。
 殴り合い、蹴り合い、落とし落とされる役者たちに息を呑む。

 「これ、映画的なトリックがなければ大怪我してるぞ。」

 ハラハラしながら観ていると、とどめはエンディングのメイキング映像。
 メイキングといっても「セリフをトチッてすみません、アハハ」なんて楽屋落ちではない。
 役者がビルから落ちるシーン、客席から悲鳴が上がったあのシーン。本編では落ちたところで別のカットに変わるが、メイキング映像では路面に叩きつけられてピクリとも動かない役者にスタッフが駆け寄っている。

 「やっぱり無事じゃなかった…。」

 ざっくり切れた傷を手当するシーン、介抱されるシーン、けが人が運ばれるシーン、病室で横たわるシーン。

 「映画的なトリックはなかった…。」
 腰が抜けたように、観客は誰も席を立てない。


 『マッハ!』の激しいアクションで映画ファンの度肝を抜いたプラッチャヤー・ピンゲーオ監督が、可憐なヒロイン、ジージャーことヤーニン・ウィサミタナンを得て作ったのが『チョコレート・ファイター』だ。
 少女のような華奢な体と怒涛のごとき格闘技はあまりにもアンバランスで、観客はみんなジージャーに魅了される。
 しかし映画が終わるころには、傷だらけのジージャーはもとより、すべての出演者、スタッフに感服している。

 おそるべき映画である。


チョコレート・ファイター [DVD]チョコレート・ファイター』  [た行]
監督/プラッチャヤー・ピンゲーオ アクション監修/パンナー・リットグライ
出演/ヤーニン・ウィサミタナン(ジージャー) 阿部寛
日本公開/2009年5月23日
ジャンル/[アクション] [格闘技]
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【theme : アクション映画
【genre : 映画

tag : プラッチャヤー・ピンゲーオ ヤーニン・ウィサミタナン ジージャー 阿部寛

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