『バイオハザードIV アフターライフ』 今回ご執心なのは?

 「アンブレラ社」というだけあって、その本部は傘を差す人々の雑踏の下にある。
 大傑作『バイオハザード』の監督ポール・W・S・アンダーソンが久しぶりにメガホンを取った『バイオハザードIV アフターライフ』は、冒頭の雨のシーンを見ただけで、やっぱりこのシリーズの監督は彼しかいないと思わしめる。

 なんといってもホラー映画は映像センスが大事。
 ポール・W・S・アンダーソンは、シリーズすべての脚本を担当してくれてはいたが、やはり彼が監督してケレン味たっぷりの画作りをしてこそワクワクするというものだ。

 本作は、第三作のサブタイトル"Extinction(絶滅)"のあとを受けて、サブタイトルをズバリ"Afterlife(来世)"とし、三作目までの設定をいったんリセットした。
 回を追うごとにエスカレーションする主人公アリスの超人ぶりに、もはやアンデッドごときは屁でもなくなっていたが、本作でアリスはもう一度アンデッドに追われて逃げるヒロインに立ち戻った。
 プロットの中心を、一作目同様に閉鎖された建物からの脱出にしたのも、記憶が戻らずにもどかしい思いをするのもgoodである。


 とはいえ、本作は単なる原点回帰ではない。

 なにしろポール・W・S・アンダーソンは、自分が好きなものを臆することなく取り上げて、好きなように料理してしまう人だ。
 『バイオハザードII アポカリプス』の監督を投げ打ってまで、『エイリアンVS. プレデター』の監督に就任してしまうし、『デス・レース2000年』のリメイクに力を注いだりする。
 かと思えば、リメイク『デス・レース』の主演にジェイソン・ステイサムを迎えたからか、一人でも多くの人を轢き殺すというデス・レースのルールを無視して、『トランスポーター』シリーズの続きのような作品にしてしまう。

 本作のアンダーソンは、『マトリックス』シリーズを再現するのにご執心だ。
 ウォシャウスキー兄弟を差し置いて、弾よけアクションを3Dで描けるなら、そりゃあ楽しいだろう。観ているこちらも楽しませてもらった(コメント欄参照)。
 そして『プリズン・ブレイク』シリーズのウェントワース・ミラーとキム・コーツを迎えて、監獄からの脱出劇とするあたり、シャレが効きすぎている。


 主演のミラ・ジョボビッチは、続編に関して「『バイオハザード20』くらいはやりたい」と発言している。
 三部作を終えて、せっかく本作で設定を新たにしたのだ。ぜひともシリーズを続けて欲しいものである。


P.S.
 東京の夜景を俯瞰するショット。
 一面に灯りが広がるのはいいけれど、皇居まで灯りに満ちているのはやりすぎではないだろうか。


バイオハザードIV アフターライフ ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]バイオハザードIV アフターライフ』  [は行]
監督・脚本・制作/ポール・W・S・アンダーソン
出演/ミラ・ジョヴォヴィッチ アリ・ラーター キム・コーツ ショーン・ロバーツ セルヒオ・ペリス=メンチェータ スペンサー・ロック ウェントワース・ミラー シエンナ・ギロリー 中島美嘉
日本公開/2010年9月10日 (9月4日から先行上映)
ジャンル/[アクション] [SF] [ホラー]
ブログパーツ このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録

【theme : バイオハザード?
【genre : 映画

tag : ポール・W・S・アンダーソン ミラ・ジョヴォヴィッチ アリ・ラーター ウェントワース・ミラー シエンナ・ギロリー 中島美嘉

最新の記事
記事への登場ランキング
クリックすると本ブログ内の関連記事に飛びます
カテゴリ: 「全記事一覧」以外はノイズが交じりますm(_ _)m
月別に表示
リンク
スポンサード リンク
キーワードで検索 (表示されない場合はもう一度試してください)
プロフィール

Author:ナドレック

よく読まれる記事
スポンサード リンク
コメントありがとう
トラックバックありがとう
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

これまでの訪問者数
携帯からアクセス (QRコード)
QRコード
RSSリンクの表示